Wound ball

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ゴルフアイテム

糸巻きボール:往年の名球

糸巻き玉とは、その名の通り、細いゴムの糸を球の中心核の周りに幾重にも巻き付けて作り上げたゴルフ玉のことです。中心には液体か固体の核があり、その周りを糸状にしたゴムが幾重にも覆っています。まるで糸を巻き付けて玉を作るように見えることから、「糸巻き玉」と呼ばれていました。 最外層は薄いゴムの皮で包まれており、全体として柔らかな感触を持つ玉に仕上がっています。 現代のゴルフ競技で使われている硬い玉とは製造方法も性能も大きく異なり、糸巻き玉には独特の特徴がありました。まず挙げられるのは、打った時の柔らかな感触です。現在の硬い玉のような強い反発力はありませんが、手に伝わる感触は柔らかく、独特の打ち心地がありました。次に、弾道の高さも特徴的でした。糸巻き玉は高く打ち出しやすく、ゆったりとした弧を描いて飛んでいくため、当時のゴルファーたちはその弾道の高さに魅了されました。 糸巻き玉は、19世紀後半から20世紀後半にかけて、長い間ゴルフ界で主流の玉として使われてきました。多くの名ゴルファーたちがこの玉と共に歴史を刻み、数々のドラマが生まれてきました。しかし、技術の進歩とともに、より飛距離が出て、コントロール性能の高い硬い玉が登場し、主流はそちらに移り変わっていきました。今では公式競技で使用されることはなくなりましたが、糸巻き玉特有の柔らかな打感や高く美しい弾道は、多くの年配のゴルファーたちの記憶に今も鮮明に残っていることでしょう。当時のゴルフの様子を語る上で、糸巻き玉の存在は欠かせないものと言えるでしょう。現代の硬い玉とは異なる、古き良き時代のゴルフを象徴する玉、それが糸巻き玉なのです。