要点
- フェースとパスの関係がボールの軌道を決める
- フェースとパスがほぼ一致すると「ストレートプッシュ(まっすぐ右)」になる。
- フェースとパスの間にズレが生じると、ボールが曲がる(ドローやフェード)。
- 理想的なドローを打つには
- クラブパスをターゲットより右に向ける。
- フェースの向きをターゲットラインとクラブパスの間に設定する。
- これによりスピン軸が傾き、ドロー回転が発生する。
- フェースとパスのズレがスピン軸を決める
- フェース to パスの違いがスピンの傾きを生み出し、ボールがカーブする。
- ズレが大きいほどボールの曲がりが強くなる。
イントロダクション
こんにちは、みなさん。Martin Chuck です。本日はTrackmanの教育シリーズとして、「フェースとパス(Face to Path)」がゴルフボールの軌道にどのように影響を与えるのかを説明します。それでは始めましょう。
私はこれから「ストレートプッシュ(Straight Push)」というショットを打とうと思います。これは、右方向に打ち出されて、そのまま右へと進むショットです。それがどのように起こるのか見ていきましょう。
ストレートプッシュのデータ分析
このショットのデータを見てみると、フェースアングル(フェースの向き)は 10度右を向いており、クラブパス(クラブの軌道)もほぼ同じ 9.6度右を向いていました。
つまり、フェースとパスの相関関係はほぼゼロ(-0.3度)であり、フェースとパスが一致していたため、ストレートプッシュが生じました。
ターゲットラインとフェース・パスの関係
このデータをターゲットラインとの関係で見てみましょう。
白いラインが地面に引かれており、縦のポストがターゲットを示しています。Trackmanを使ってフェースとクラブパスの関係を可視化すると、クラブパスは10度右を向いていました。
青い紐を使って、この10度右方向のパスを表します。そして、理想的なプッシュショットの場合、フェース(赤いライン)もこの青いパスと一致します。
今回のショットでは、クラブパスが10度、フェースが9.6度右を向いていたため、プッシュショットになりました。
ドローを打つためには?
理想的なドロー(右から左へカーブする球)を打つにはどうすればよいでしょうか?
フェースの向きをターゲットラインとパスの間に持ってくる必要があります。それでは、もう一度ショットを打ってみましょう。
このショットは、より理想的なドローに近いものです。データを確認すると、フェースアングルは前回よりも右向きが少なく 2.6度、クラブパスは6.1度右を向いていました。
フェースとパスの差は -3.5度となっており、このズレが生じることで、スピン軸が傾き、ボールがドローします。
フェース・パスの関係がボールの回転を決める
ゴルフボールは基本的にバックスピンを持っていますが、そのスピン軸が傾くことでボールが左右に曲がります。
この青い線が6.1度右に向いたクラブパス、赤い紐が2.6度のフェース向きを示しています。
この差が「フェース to パス」のズレを生み、ボールがターゲットラインへ戻るドロー回転を作り出します。
つまり、ゴルフボールを曲げるためには、フェースとパスの間に違い(ズレ)が必要なのです。
まとめ
この動画では、「フェース to パス」の概念をわかりやすく説明しています。
フェースとクラブパスの方向が一致すればストレートなボールになり、ズレがあればボールが曲がります。
ドローを打つには、クラブパスを右に、フェースをターゲットとパスの間に設定することで、スピン軸を傾ける必要があります。
この関係を理解することで、意図的にボールをコントロールすることが可能になります。