
知っておきたい!アプローチの神器:え
「え wedge」という愛称で親しまれているこのクラブ、正式にはエキストラ ロブ ウェッジと呼ばれています。ゴルフクラブの中でも、特にロフト角が大きいウェッジに分類されます。一般的なウェッジのロフト角は48度から58度程度ですが、この「え wedge」は60度以上、中には64度や68度といった驚異的なロフト角を持つものも見られます。
この大きなロフト角こそが、「え wedge」最大の特徴です。ボールを打つと、まるで空に向かって真っ直ぐ舞い上がるような、非常に高い弾道を描きます。そして、頂点に達すると、ふわりと羽根が落ちるように、グリーンに着地してピタリと止まります。まるで空中にボールが浮いているように見えることから、「え wedge」の愛称が生まれたとも言われています。
この独特の弾道は、グリーン周りで遭遇する様々な難局を打開する上で、大きな武器となります。例えば、ボールが深い芝に埋もれてしまうラフからの脱出。通常のクラブではボールをうまく拾うことが難しく、脱出に苦労する場面でも、「え wedge」の高いロフト角であれば、ボールの下に入り込み、確実に脱出することができます。また、バンカーからのショットにも効果を発揮します。砂に深く潜ったボールでも、クラブの角度と高い弾道によって、容易にグリーンに乗せることができます。さらに、ピンがグリーンの奥に切ってある場合、他のクラブではグリーンをオーバーしてしまう危険性がありますが、「え wedge」であれば、高い弾道でボールをグリーン上に落とし、すぐに止めることが可能です。
このように、「え wedge」は、高い精度が求められる場面でこそ真価を発揮する、まさに切り札と言えるクラブなのです。通常のウェッジでは対応が難しい状況でも、その高いロフト角と独特の弾道によって、ゴルファーを救ってくれる頼もしい存在です。