不動産・住宅・住まいの探し方:購入VS賃貸の事例研究(14.10.24)

新婚時に借りた2DKの部屋。子供が生まれ、手狭になったので少し広い部屋へと引っ越したいと、ネットで賃貸情報をカチカチと検索してみると、南柏駅徒歩7分の分譲マンションが賃料月12万円で募集されていた。

月12万円×12ヶ月=年144万円の負担、もし10年間住み続けたら1,440万円。こんなに払うんなら買っちゃった方がいい、というのが、住まい探しを始める際の動機となる方も多い。

家賃として1,440万円(10年)を払っても何も残らないけど、持ち家なら資産として残るからと。家賃は消費で、持ち家購入は投資、と区別すればその通りだが、果たしてそれは正しいか検証してみた。

募集していた分譲マンションは、安めでみても2,000万円を下回って売り出されることはない。最下限の2,000万円に購入諸経費100万円を加え、賃貸の時と同様、自己資金を50万円とし、残り2,050万円を住宅ローンとした。

借入期間10年の場合、毎月18.4万円×12ヶ月×10年で支払い合計2,208万円。さらに管理費・修繕積立金を月2.5万円×12ヶ月×10年=300万円、固定資産税を年10万円×10年=100万円の支払いを加えると、総合計は約2,600万円となる。

購入した場合の10年間の総支払い約2,600万円と、賃貸で借りた場合の10年間の総支払い1,440万円の差額は、1,160万円になる。

10年後の資産は、賃貸の場合は支払いが少なく済んだ分をそっくり貯蓄していれば1,160万円の金融資産がある。購入した場合は住宅ローンの残債がないマンションを所有している。

もし、購入したマンションを10年後の資産価値がざっくり1,200万円を超えているなら超えた分だけ購入した方が得したとなり、下回っていれば下回った分だけ購入した方が損したとなる。

事例の借入期間10年の場合、返済18.4万円+管理費等2.5万円+固定資産税等約1万円の合計約22万円を毎月支払わなければならない。このペースで返済するためには月収約80万円(年収約1,000万円)が目安となり現実的ではない。

賃料と同じく毎月の負担を12万円として考えた場合、管理費等2.5万円+固定資産税等約1万円を差し引き、毎月8.5万円の返済に抑えなければならない。

この場合、借入期間は24年となり、購入後10年を経過した際の住宅ローン残高は約1,280万円。売却価格から売却諸経費を差し引いた金額が1,280万円を超えれば超えた分だけ手元に残り、購入した方が得だったとなる。

不動産流通近代化センター(実質は国)の価格査定システムの基準だと、築8年から築18年になると査定ポイントが19.5%下がる。

このまま事例に当てはめれば、2,000万円×(1-0.195)=1,610万円となり、売却諸費用を引いても1,500万円超は残ることとなる。この通りなら購入した方がいい。

判断を悩ませるのは、国のマニュアル通りに売却できるのかどうか。金利は現在の10年固定金利で計算したので上昇リスクは考えなくてもいいが、単純な不動産相場の変動リスクは残る。

購入したマンションのエリアで、マンション相場が上昇していれば上乗せになるが、もし大幅に下落していた場合、1,200万円を下回ってしまうこともありえる。

今回のたった一つの事例だけで購入の有利不利は判断はできない。地域性もあれば、経過築年数や賃貸相場など、実際には個々に判断しなければならない。

分譲マンションのステータス性、設備や共用施設の充実など、お金には置き換えづらい点もあり、損得だけで判断できるものではないが、購入前に一度計算してみるのもいいのではないでしょうか。

賃貸の場合で一番気になるのは、少なくなった負担の差額を貯蓄に回せるかどうか。家賃と貯蓄を並行させるには、やはりそれなりの収入が必要となる。



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