不動産・住宅・住まいの探し方:地球の自然な活動を考えながら(14.08.22)

「崖下とか傾斜地に住宅を購入(建築)するのは要注意って、そんなこと言われたら営業妨害だ、訴えてやる。」と、何年か前に不動産業者から因縁をつけられたのを思い出しました。

広島市を始め各地で、今夏は土砂災害の被害が多発しています。(被害にあわれた方、ご関係者の方にお見舞いを申し上げるとともに、警察、自衛隊、消防などの活動に敬意を表します)

今なお捜索が続き、被害が拡大している広島市の土砂災害の原因として、直接的には「集中豪雨」、間接的には「地質、地形」があげられております。

一度の被害が甚大となる地震と同様、台風、豪雨などの水災害も、不動産購入、住宅建築の際には、注意を払う必要があります。

水の災害を大別しますと、土砂災害と浸水被害に分けられます。

まず、土砂災害についてのチェック項目をお知らせいたします。

「土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律」に基づいて、土砂災害警戒区域(がけ崩れ(急傾斜地の崩壊)、土石流、地すべりの土砂災害の恐れがある区域)・土砂災害特別警戒区域(土砂災害警戒区域の中で、建築物に損壊が生じ、住民に著しい危害が生じる恐れがある区域)が指定されます。

この他にも、急傾斜地崩壊危険箇所(傾斜度30度以上、高さ5メートル以上の急傾斜地で、1戸以上の人家に被害を及ぼすおそれのある箇所)、土石流危険渓流(土石流の発生の危険性があり、1戸以上の人家に被害を生ずる恐れがある渓流)、土石流危険区域(地形条件によって土石流の堆積や氾濫が予想される区域)などがあります。

浸水被害についてのチェック項目は、主に各行政の浸水ハザードマップにて確認することができます。

上記のような公的な関係先からの情報の他に、土砂災害、浸水被害などに関して、民間でも、各種地盤データを提供しておりますので、さまざまな情報を集め総合的に判断する必要があります。

ただし、冒頭の業者が思ったように、現実的な部分から悩ましい点もあります。

業者が営利として危険性を軽く考えるのはいかがものかと思いますが、実際に購入する立場からみて、勤務先、実家、利便性、不動産価格なども関係し、リスクとどのように共存するのかも考えることもあります。

もちろんリスク回避最優先という考え方もあるでしょうが、今回被害にあわれた方にはやむを得ない事情があった方もおられたと思います。(不動産業者の助言で未然に一人でも被害あわれる方を減らせればと)

地球が誕生して約45億年。その中で、日本列島は、できてから約6000万年と比較的新しい地形です。そのため、急峻な山間部をもった地形となり、地球の歴史から考えれば、風雨などにより削られてなだらからになろうとするのは自然のことです。

急峻な山に雨が降り、河川が土砂を運び、広く土砂を河川が拡げて平野ができる。これが地球の自然な活動です。(今回被害があった三角州はまさに)

地震や火山活動、台風などを制御しようという発想は出てこないのに、土砂災害、浸水を制御しよう、制御できるという発想になることが根本的には違うのではないか。

土砂崩れ、河川の氾濫はあって当然、人知では及ばないと割り切った上で、災害が起きてしまうと考えて判断したほうがよい。災害が起きてしまったらどうなるのかを考え、事前に対処することが必要。

住まい探しにおいては、公的なデータなどの情報以上に、広く大きく本質的な部分で考えながら現場の地形を見ると分かることも多い。

学校の勉強なんて社会に出て役に立たない、などと言われることも多いですが、今回の件では、地理、歴史、地学などは確実に役立つはず。自分の子供にさえできていませんが、勉強の中で、このようなことまで突っ込んで教えることができれば。



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