不動産・住宅・住まいの探し方:時間地価を考えた住まい探し(09.07.02)

7月1日、国税庁より2009年の路線価(相続税や贈与税の算定基準)が発表されました。全国約37万地点の標準宅地の平均路線価は前年を下回り4年ぶりの下落です。

特に東京都では全国2番目の下げ幅となっています。地価を押し下げた主因は、昨年9月のリーマンショックによる金融市場の収縮によるもので、不動産投資が大きく減少したことです。

ただし、一般的な郊外の住宅市場でも地価は下落傾向にありますが、ファンドなどによる投資市場や都心の高額帯とは違い、急激な下落とはなっていません。(現場での感触です)

振り返ってみると、4~5年前が地価の底でした。その後、景気の回復傾向に沿って地価も上昇したのですが、その際言われていたことが、地価の二極化、勝ち組負け組の地域差が出ているということです。

今後、当面の地価水準の底は4~5年前の地価が基準となり、その後、地価が上昇,横ばいに推移する地域と引き続き下落傾向の弱含みになる地域に分かれるのでしょう。

これから住まいを購入する方は、地域の選定が重要になります。その選定基準の指針として、アエラ('09.7.6)にて“時間地価”という概念が紹介されております。

人口減少・少子高齢化時代の地価を決めるのは「時間」だ。「痛勤」でサラリーマンの時間資産を奪う郊外はもちろん、山の手や武蔵野の人気住宅地も、割高感が強まる。代わって浮上するのが、城東地区の下町やベイエリアだ。

中略

通勤時間が長くなるにつれて地価が安くなるのは当然として、その傾向に「東西格差」がある。通勤時間20分(ターミナル駅まで)の円を時計回りにたどっていくと、経堂(小田急小田原線)、吉祥寺(JR中央線)など城西地区では坪単価が200万円を超えるのに対し、上石神井(西武新宿線)、浦和(JR東北本線)、三郷中央(つくばエクスプレス)、松戸(JR常磐線)と、北から東へ進むにつれ下がっていく。
住宅購入のお手伝いをさせて頂く際、ご相談者に上記の地価傾向を私は「のの字」に例えてお話しさせて頂いております。

首都圏広域の地図もしくは路線図に、地価が高い地点をなぞっていくと、東京中心部~東急~横浜~小田急~京王,中央~西武~東武東上~東北,埼京~東武伊勢崎,つくばエクスプレス~常磐~北総となり、のの字になる。例外は、千葉県の東西線,京葉線,総武線。都心への近さに気づいた方が、のの字をたどる前に逆へ流れたもの。

新宿,渋谷などの山手線西側エリアから千葉県を見ると都心越えとなることから選択肢にないことが多いが、山手線東側エリアへの通勤を考えた際、千葉県エリアが検討対象になる。この場合、分かりやすい例が直通運転している総武横須賀線で、千葉と神奈川は倍(半分)の違いがあるとお話ししております。

東京駅から総武横須賀線で東西に30分走ると、千葉県側は船橋駅、神奈川県側は横浜駅に着く。地価は、船橋駅が80~100万円、横浜駅が150~200万円。(そもそも横浜駅近くに住宅街があるかは不明)

神奈川県側で船橋駅並みの地価となるエリアを探すと、横須賀線で横須賀あたり、東海道線では藤沢や茅ヶ崎など。このエリアから東京駅までおよそ60分。

時間を地価の基準として考えると、同じ通勤時間なら千葉県の地価の倍が神奈川県(神奈川県の半分が千葉県)、同じ地価なら千葉県の通勤時間の倍が神奈川県(神奈川県の半分が千葉県)。

住宅地の地価は、通勤時間だけではなく、生活の利便性、住環境、福祉,教育、ブランドや歴史など様々な要素で決まるものであり、また、通勤時間だけで購入する地域を選択できるものではないが、通勤時間や通勤の苦痛を考えた場合、割安なエリアがどこかという考え方があってもよいと思います。

通勤時間を考慮した時間地価は、そうじて千葉県が割安です。一度ご検討されてみてはいかがですか。(なかなか難しいものもありますが)



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