不動産・住宅・住まいの探し方:土地のグランプリ(09.05.21)

麻布、白銀、広尾などの都心にある閑静な住宅地。田園調布、成城、自由が丘などの邸宅街。吉祥寺、二子玉川、下北沢などの住みたい街ランキングで上位の常連。

このような有名な街から知られていない街まで、首都圏の代表的な住宅地を取り上げて評価した“土地のグランプリ”が講談社MOOKより発売されている。

2年前、日本経済の調子も良く地価が上昇局面にあった頃、初めて“土地のグランプリ”が発売され、町丁目単位で格付けして話題になった。今回はその第二弾。(かな?)

ただし、前回は首都圏に加えて中部,関西も網羅したが、今回は東京都心部に注力している。千葉県内では、前回が東京通勤圏を広く網羅したが、今回は千葉県内は市川市,浦安市に絞られている。町丁目単位という細部にわたる分析と格付けの色合いを濃く、浅く広くから狭く深くというスタンス。

住宅購入のサポートをする立場として、エリアは違えど、興味を持って読めるのかと思っていたが、読み進めていくうちにテンションは下がってしまった。

土地のグランプリであるから、各エリアごとに定評がある住宅地が取り上げられる。どのエリアを見てもグランプリに登場する街は、それはもう素敵な街ばかり。記事を読んでも写真を見ても、どの街にも住みたくなる。

しかし、取り上げられる街の地価を見れば、坪300万円だ、400万円だと、こんな地価で土地が買えるのか、と思える場所ばかり。私が千葉県に仕事場も住まいもあることから、感覚が違うにしても、こんなところを買えることが不思議で仕方ない。

もうちょっと細部の住宅地を見ても、地価は坪100万円を下る場所はなく、30坪の土地を買ったら、土地だけでも4,000万円、5,000万円となりそう。これに建物を3,000万円だ、4,000万円だとかけたら、トータルの予算は1億円近い。

こんな感じであるから、一般的な人がグランプリに登場するようなエリアで住宅を購入しようとしたら、建て売りかマンションしかない。それでも6,000万とか7,000万円にはなるのではないか。

不動産を購入する際は、金額に関わらず慎重に行うべきであるが、このような高額の予算を出して住宅を購入する場合は、なおさらのことである。購入した建て売り住宅に問題が見つかった。暮らし始めたマンションが合わない。住宅ローンの返済で家計が苦しい。など。

高額になればなるほど、なにかしらの事情が出た場合、取り返すにはかなりの労力や資金力が必要となり、挽回しづらいものである。

それでもなお、グランプリに取り上げられるような街に住みたがるのはなぜか。生活や通勤などの日常的な利便性もあるだろうが、グランプリにを見ていて共通するのは街並みなどの雰囲気である。

不動産の相場は理論的なこと以上に、みなが住みたがる、人気がある、などの感情的なことに左右される。資産価値がある、資産価値が落ちないというのは、住みたがる、人気がある、そして、これが続くことである。

街並みがよく雰囲気がいい→人気がある→資産価値がある、という流れを逆に考えると、資産価値が落ちないエリアは人気があるエリア、人気があるエリアは街並みがいい、と。このことからみれば、資産価値を重視してエリアを決めるなら街並みを見ることが大事になる。

街並みの良さは都市計画で整然とした街が代表的なものであるが、密集住宅地でも、緑、歴史、文化などの要素が混ざると風格ある雰囲気が醸し出される。

グランプリに出てくるような街はすでに高値となってしまっている。まだ見いだされていないエリアで、街並みなどがよい場所を見つけることができたら、お買い得になるかもしれない。

どの街がランキングに入っているのか、その理由を知りたい方は、本書を手にとってみてください。

余談)グランプリに出てくるような街はすでに住宅地が形成されています。開発の余地も少ないことから、戸建てにしろマンションにしろ、新築は厳しい状況。エリアを重視して中古住宅,マンションを視野に入れるのが良いのかもしれません。



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