不動産ニュース考察:東京スラム化となれば不動産大暴落(15.06.26)

「東京劣化 (PHP新書 – 2015/3/14 – 政策研究大学院大学名誉教授 松谷明彦著)」を読みました。不動産に関して直接触れている書籍ではありませんが、人口問題は不動産市場の根幹であり、影響も大きいので、大きな流れをつかむのには必読かと思った次第です。

書籍内容紹介(Amazonより)
地方の集落の消滅を危惧する声が高まっているが、これまでの政策の方向性を変えれば日本の農業や集落を維持する術(すべ)はある。むしろ、地方よりも東京のほうがより急激な変化に見舞われると考えられる。東京の高齢化はすさまじい。2040年には、2010年に比べて高齢者が143.8万人増加する。1.5万人減少する秋田県とは対照的だ。その結果東京の貯蓄率は低下し、インフラが維持できず、都市がスラム化するおそれがある。年金の給付水準は大幅に引き下げられ、その結果多くの高齢者が家を失い、老人ホームが新たに100万床以上必要になると考えられる。もちろん、税率も上昇する。ならばどうするか。人口減少問題の第一人者が、欧州の事例も参考にしながら、現実的な処方箋を提案する。

--

読了後の全体的な印象としては、今は東京圏に人口もお金も集中し、限られた富裕層は我が世の春を謳歌しているが、高齢化が進むと人口が集中した弊害が出てくる、いつまでも勝ち続けることはできないのが世の常なのだなと。

東京は「人口がさほど減らない、高齢者は急激に増加する」という人口の構成が急激に悪化することにより財政運営が厳しくなり、その結果、社会インフラが維持できずにスラム化するというのです。

不動産価格は上昇しているが、スラム化した都会からは富裕層や現役世代、若者、企業は逃げ出し、貧困層と高齢者ばかりとなって、さらに悪循環が続き、不動産価格は暴落することは必至である。

これは一昔前に米国ニューヨークでも実際に起きたことらしく、日本の現在の政治や行政、殺人事件などの凶悪犯罪のニュースが次から次へと報じられる社会情勢を見ていれば、現実的に東京でもあり得ると思う。

この現象が起き始めるのは、2020年の東京五輪開催後で、徐々に進行していくことになる。著書で区切りの年とした2040年に私が生きているかは微妙なところだが、残された子供たちの未来を考えると不安この上ない。

それまでに、落ちるところまで落ちて暴動や革命などの最悪な展開となるのか、救世主が現れて劇的に改善されるのか。漫画やアニメの設定のようだが、現実に起きようとしていることです。

住宅、不動産に関して、著書の中で「都市の中心に住宅を最優先で配置すべきである」というくだりがありました。

都市計画ではないですが、住宅が中心にあって職場が郊外となれば、都心に集中する通勤ラッシュが改善されるかなと。ネットが普及し発展した現在、そういうスタイルも不可能ではないと思われます。著書でも、地方分散的な方策は提案していました。

また、老いて置いていかれる低所得の高齢者世帯向けに「公営住宅の建築を促進すること」と提案されていましたが、支出や管理運営面で楽観的過ぎて厳しいだろうと思います。※人口問題は悲観的過ぎるのに提案は楽観的過ぎる。

この提案は「高齢となった際の住居費負担が重たい」ことへの対策としてでした。このことから、とりあえず雨露しのげる住宅を確保しておくことが最低限の備えなんだと言えます。



住宅購入サポート

サブコンテンツ

このページの先頭へ