不動産ニュース考察:問題山積の宅建業法(14.04.24)

名神高速道路で観光バスが逆走した事故があった。観光バスを運行するにあたり「会社としての運送業免許」が必要で、かつ、各運転手に「運転する車両にあった運転免許」が必要となる。

宅建業(不動産業)を行うのには、「会社としての宅建業免許」が必要で、かつ、監督する人には「宅地建物取引主任者の免許」が必要となる。しかし、取り扱う人は「経験も知識もない素人」でも許される。

不動産業では生活・人生を左右することに携わる。これで一般消費者の不動産取引の安全が確保されるのだろうか。

車両を運転するのに免許が必要なように、取り扱う者にも、最低限の知識が求められる資格を必須ではないか。取り扱う内容ごとに細分化しても。(保険のように)

さらに、それを監督する人として、宅地建物取引主任者であれば、士への昇格も意味があるのでは。ただ、名前だけを変えても意味はない。(現在、検討されている)

不動産営業としてのモデル「見習い:単独営業不可→(試験)→ 取扱者:単独営業可、単独取引不可→(経験年数×試験)→ 取引士:単独営業可、単独取引可(任意、上級資格)→ 宅建マイスター、不動産コンサルティングマスター」

最低限、これなら重みもついて、士への格上げに意味も出る。

弁護士登録(弁護士事務所)なきものが、弁護士業務を行ったら、結果ではなく、その行為だけで処罰される。

しかし、宅建業者の従業員でもない人が、関連業界とはいえ、不動産営業(契約誘引)を行っても、無資格、無免許営業とはならず、罰せられることはない。

※(無資格の)一般人と同じ。例え、宅地建物取引主任者の資格があっても。契約への貢献に応じて報酬を受け取るのが宅建業、報酬を得なければ免許がなくてもいい、というのは、そもそも間違えではないか。

さらに、報酬(仲介手数料)を受け取らないとはいえ、なにかしらの利益を得ているのであるから、それは報酬を得ていると広義に解釈できるのでは。

しかし、宅建業の従業員でもない無責任でいられる立場で、不動産営業が行われており、問題ない、という感覚が常識化されている。

こんな実質無免許営業を、認識しながら放置している政府は、消費者を守る気はあるのか、はたして。

ソニー銀行やソニー生命など、電気機器から金融へと事業を広げているソニーが、ソニー不動産を設立し、不動産業界へと進出してきた。前記の事業と同様、コールセンターやIT(情報技術)をフル活用して個人向けの売買仲介などを手掛ける。

現在の宅建業法では、契約前に重要事項説明を義務付けているが、これを見直し、オンラインでもできるようにすることが検討されている。取引歴が少ないケースが大半となる不動産取引で採用しても消費者を保護できるのだろうか。

資格制度、報酬と業務内容、運用の仕組みなど、宅建業法が時代遅れになっていることは紛れもない事実である。ただし、現場から考えた消費者保護よりも、業界の利益だけに目を向けた改革になるようである。

これぞまさに、アベノミクス。(配偶者控除の廃止、残業代支給なしの社員制度、派遣社員の扱い、などと同様の企業重視の方針)



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