不動産ニュース考察:築60年が当たり前?(12.06.19)

不動産流通市場活性化フォーラム※が、最後の取りまとめ会議を開いた。※同フォーラムは、中古住宅流通の活性化・近代化のために、国土交通省が設けた有識者会議。

最後の会議では、中古住宅の寿命を60年超とすべきではないかという議論が出た。現在の中古住宅市場では、築20年~30年程度で市場価値がなくなるとされ、価値がなくなるものに、メンテナンスの意欲も出ず、悪循環に陥っている。

昭和の住宅政策は、とにかく量、持ち家普及推進のため、住宅の質が伴わなかった。しかし、度重なる悲劇(天災、人災とも)が、住宅の質を高めることになり、現在の建築水準であれば、築20年、30年程度で価値がなくなるはずがない。

築60年でも住める、価値が出せるとなれば、それまでの意識も変わり、しっかりと手入れをして、価値を維持しようと向かう。この意識改革をするには、お題目・掛け声だけではダメで、そのための仕組みづくりをしよう、というのがフォーラムの趣旨。

これを実現していくために、築年数が経過した中古住宅でも、実際に売れているという結果を残さなければならない。売れるようにするために、情報不足の解消、不安感の払しょくが必要となる。

過去に建築された建物は、情報そのものが存在していないことも多く、この点を解消するために、検査制度の整備と充実が必要となる。所有者側が率先して受け入れるように、業者側が意識改革をさせなければならない。

まだ築が新しい建物、これからの建物は、メンテナンス情報の蓄積と管理(家の履歴書)ができる仕組みづくりを、やはり供給者側が行わなければならない。マンションの管理会社と同様に、一戸建てにも管理会社的な役割をするビジネスも生まれる可能性がある。

今、家の購入や建物新築をする際に住宅ローンを組む場合、借入期間を35年にすることが多く、繰り上げ返済をしたとしても完済するまでに、20~30年の期間を要することが多い。

住宅ローン返済が終わったと思ったら、家の価値もなくなって、また、建て替えなり、住み替えなりで、住居費負担が出るようであれば、資産形成にもならず、家賃を払い続ける賃貸派と変わらない負担が生じる。

借金がなくなり、まだまだ暮らせる・売れる家が残ってこそ、資産形成にもなり、持ち家派であることのメリットも享受できる。(老後の住居費負担が少ない)

このためにも、中古住宅市場の拡充・近代化を、お偉い方々に推進していただき、クオリティ高い住宅資産(社会資本)が増えていくように期待したい。

現在の中古住宅流通量は、中古住宅全体の0.3%、イギリス6.7%、アメリカ3.3%と比べ、以上に少ない。住み替え(狩猟型)文化、定住(農耕型)文化の違いもあると思うが、中古住宅ではなく、古家付土地に分類されることも影響している。

ただ、パワービルダーの低価格・大量供給という昭和時代と同じような建売住宅全盛では、このフォーラムが提言するような中古住宅流通市場が実現するのは、リニア新幹線が開通するよりもずっと後のことになるのでしょう。

これから、人口も世帯数も減っていくなか、住宅寿命を延ばそうというのだから、ますます住宅余りが加速する。本物を見極める消費者の目、政治を監視する有権者の目と同様に、これをみんながしっかり持てれば、行政も業界も変わります。

思いつくまま、感情のまま、書いております。文章としては破たんしておりますが、1文づつ、区切っていただければ幸いです。



住宅購入サポート

サブコンテンツ

このページの先頭へ