不動産ニュース考察:中古住宅保険(09.05.26)

新築住宅の瑕疵担保保険「中古住宅」版ができる見込みになったと、日本経済新聞(平成21年5月26日)で報じられた。

『中古住宅に新保険』

政府は中古住宅の売買を活発にするため、来年度にも新しい保険制度をつくる検討に入った。保険に加入すると、買ってから5年以内に雨漏りなどの欠陥がみつかれば、かかった補修費用を最高1000万円まで支払う。保険を普及させ、中古住宅の品質への不安を和らげる。良質な中古住宅の流通を促して住宅購入で新築以外の選択肢を広げ、住環境の改善につなげる。

耐震偽装事件を受け、政府は10月から新築住宅の売り主に保険加入(供託でも可)を義務付ける。新保険は加入が任意な点は異なるが、その中古住宅版といえる。

具体的には、不動産会社など中古住宅の売り主が保険に加入する。国土交通省が指定する「住宅瑕疵(かし)担保責任保険法人」が中古住宅の品質を検査したうえで保険を引き受ける。

保険に加入すると、住宅の引き渡しから5年以内に雨漏りや床の傾きなどがみつかれば、買い主が売り主に補修工事を要求できる。売り主はかかった補修費の八割、上限1,000万円まで保険金を受け取れる。

仮に売り主が経営破綻した場合、買い主は保険金を直接請求できる。保険料は検査料を含めて10~15万円になるとみられる。

売り主が個人の場合は「欠陥の補修責任を負わせるのは難しい」との指摘がある。このため、保険法人が検査を委託した住宅検査会社に責任を負わせる案などがある。

保険に加入できるのは耐震基準が厳しくなった1981年以降の一戸建てやマンション。それ以前の物件が保険に入るには、耐震診断に合格する必要がある。

26日の社会資本整備審議会で国交省が保険制度の概要を示す。住宅保険法人に取り扱いを働きかけ、来年度には保険販売が始まる見通し。

国交省によると住宅売買全体に占める中古住宅の比率は、米国や英国が70~90%なのに対して日本は13%にとどまる。

引用元:日本経済新聞

この保険制度は、中古住宅市場の整備を進める方針の一環です。記事の最後に記載されている通り、諸外国と比べ、中古住宅流通の比率が少なく、スクラップアンドビルドを繰り返す日本の住宅環境を改善しなければ、消費者の負担や資産形成に影響し、大きくは環境にも影響する。

新しく制定される保険制度は、売り主が不動産業者の場合に限るもので、中古住宅の大半を占める一般の方が売り主の場合には有効な手段とならない。

購入者側が中古住宅に目を向けるには、売り主の形態に関わらず、安心が得られる制度が必要である。しかし、これを一般の方へ行政,法律で強制するのは難しい。

このような状況は現場で携わる不動産業者などは見抜いており、あちらこちらで、中古住宅分野への進出や新事業を模索されている。すでにホームインスペクションなどは動き出しており、今後もおそらく、行政が打ち出すものより購入者に支持されるサービスなどが民間から出てくるであろう。

なにも行政側を非難しているわけではない。住生活基本法制定後の動き,方向性はよい。中古住宅に光をあて、事業者,消費者を導いている功績は大きい。いま確実に、世の中,社会の流れは中古住宅に向かっている。今後、住宅を購入しようと思っている方は、この点を十分に理解することが大切です。



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