不動産ニュース考察:09追加経済対策素案を見て(09.04.11)

10兆円の新たな国債発行積み増しによる経済対策が政府・与党より発表された。これにより国債発行額は過去最大となる43兆円となる見通し。これは先日開催されたG20の会合を受けてのもので、実質成長率2%の引き上げと40~50万人の雇用創出効果がある見込み。

ETC利用による高速道路1,000円乗り放題や定額給付金など、つい先日、前年度補正予算や今年度予算で経済対策を行ったばかりで、立て続けの経済対策で、またまた経済対策ですか、というのが率直な感想。

マクロ経済、国際関係など、難しくて大きな部分は、政治,行政を信じるしかないが、この経済対策のなかに、住宅,生活関連が含まれており、この部分だけご紹介します。(現時点では案であり今後の国会審議などで変更,廃案になることもあります)
・フラット35

融資上限額を物件価格の90%から100%に引き上げる。また、新規融資だけが対象であったものを、今後は銀行などの住宅ローンからの借り換えにも対応。優良住宅に対する金利優遇期間の延長も。

融資の焦げ付きリスクが高まることに関して、金子国土交通大臣は「年収に応じて貸出限度額を定めているので心配ない」とコメント。大臣は年収に占める返済の割合(返済比率)をどの程度ご存知のうえで発言されたかは不明。

・太陽光発電

省エネ,環境対策として、太陽光パネル設置の補助枠を拡大する。現在、1件あたり20~25万円の補助金額そのものは変わらない。

・贈与税

個人が贈与を受けて住宅を購入した場合、贈与税の非課税枠を通常分(年110万円)より500万円上乗せする。起源は2010年末まで。減税を受けるには確定申告が必要。

・その他

就学前の子供がいる家庭への手当支給。保育園へ入りやすい環境整備。これは遠くても空きのある保育園に、駅前や児童館などに設置された「こども送迎センター」から保育士が乗車した送迎バスで送り迎えする仕組み。小中学校には校庭の芝生化や耐震補強など。

引用元:日本経済新聞

雇用や経済などへどの程度の効果を発揮するかは、今後の成り行きを見守るしかないが、すでに今年度の予算編成から今回の経済対策の影響が出ている部分もある。

それは長期金利の上昇。

直近の長期金利(新発10年物国債利回り)を見ても、3月下旬は1.3%弱だったものが、4月に入り一気に1.4%台後半まで跳ね上がった。これは、やはり直近の株高の影響もあるのだろうが、経済対策による国債発行で需給関係が悪くなることを想定したものであろう。

この長期金利の上昇は、住宅ローンの金利上昇に繋がり、新規購入力の低下だけではなく、すでに購入し住宅ローンの返済をしている方の負担増加になる。

今回の経済対策でも感じられるが、住宅購入促進の対策は、その場限りの断片的なものであることが多い。景気回復もそうだろうが、おそらく、最大の対策は、今後の日本(生活)への不安払拭ではないか。さらに、政治への信頼回復など、厭戦気分の軽減だと思われる。

住生活基本法の成立から、長期優良住宅の促進、ストック住宅の活用と流通に対しての方策など、生活や資産形成,老後と関連が深まった。これを基にゼロベースで見直してみるのもよいかもしれない。



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