不動産ニュース考察:マンションの構造計算書偽造(05.11.18)

昨夜のTVニュースで報じられた“構造計算書”の偽造に関するニュースが、 今朝の朝刊でも詳しく報道されていました。 構造計算とは、ビル、マンションはもちろんのこと、3階建て以上の一戸建てなどでも、 耐震性などの構造の強さを計算するもので、非常に重要なものです。

偽造していた設計事務所が言う動機は、コスト削減のプレッシャーであるとのこと。 偽造した設計事務所は論外ですが、やはり住宅業界の倫理観欠落による利益優先の 体質が根幹にあるような気がしてなりません。これは想像の域を脱しませんが、 設計事務所に人の道を外れさせるくらいの重圧をゼネコンが与えていたのではないでしょうか。

今回の構造計算だけではなく、業界のあらゆるところで、自社の利益第一、 自分個人の利益第一であることを日々感じない日がない。 相談される方からよく耳にする思いとして“建売は不安”ということを聞きますが、 今回の事件を見ると、住宅業界全般に言えることかもしれません。 もちろん、きちんとした仕事をしている会社も多く存在していますが。

構造計算が偽造された恐れのある建物は、東京、千葉、神奈川のマンション20棟とホテル1棟。 そのうち完成済みは13棟あり、国土交通省の検査によると、震度5強程度の揺れで 倒壊する恐れがあることが分かった。

市川の設計事務所経営者は「コスト削減の要請はあり、施工単価を抑えられることも多いのは事実。 だが、安全にかかわる構造をいじることは怖くて出来ない。あり得ないこと」と批判。 船橋の設計事務所経営者は「マンションの価格競争の激化が背景にあるのではないか。 安全の問題が置き去りにされている危機感を感じていた」と話した。

引用元:朝日新聞 平成17年11月18日

記事にある両事務所の思いは素直なところでしょう。 きちんとした仕事をしている人からの怒りと生き残り競争の不安。

この事件を見て、やはり大事なのは“人”であることだと痛切に感じました。 人の道に反する時、成績のため、お金のために踏み外してしまうのか。 または、仕事(成績、お金)を失ってもはねつける勇気と倫理観を持っているのか。



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