不動産市場と動向:特定空き家指定で相場に影響がでる?(15.03.07)

不動産(投資や事業ではなく住宅系)に関する本は、経済的に許される限り、なるべく目を通しておくようにしている。

今週発売された週刊ダイヤモンド(3/7号)に、「マンション・戸建て、高く売れる家、売れない家」という特集が組まれたので、早速購入して読み始めてみた。

まだ、最初の漫画(全体の内容を目次代わりに紹介)と第1章の2ページ目までしか読み進んでいないが、冒頭の読者引き付けのためのセンセーショナルな部分で、千葉県が紹介されて、わかってはいるものの寂しさを感じた。

紹介されていたのは、暴落したリゾートマンションの越後湯沢※、雪下ろし費用が年間30~50万の負担で苦しむ秋田、そして、高度成長期に開発されて今は高齢化し空き家も増加した郊外の住宅地として千葉県木更津市。

※バブル期から70~80%下落して悲惨なリゾートマンションが多いと紹介されていたが、千葉県内の一般住宅用マンションでも、バブル期5,000万円で分譲されたマンションが、今は1,000万円(80%下落)というのは珍しくない。取り上げられれば、そりゃ悲惨だと思うのかもしれないが、特別なことではなく日常的なこと。

さて、昨年から流行のように取り上げられる「空き家問題」。

身近な話であり、分かりやすく、目にも留まりやすいことから、少子高齢化、人口減少、さらに地方の衰退や格差社会などの例示として使われやすいのか。

人口、高齢化、地方の問題まで絡めると、どこに問題があるのか分かりづらい。実際、密接に関係しているのだろうが、住宅・不動産の部分だけを抽出すれば、新築偏重と使い捨てに行き着く。

近年、リサイクルショップが日々の生活に根付いてきたが、それでも新しいものがいいという文化は根強い。とくに、潔癖性、不具合に対して異常なまでの執着する消費者の動きを見ていると、中古じゃダメなんだろうなと思う。

中古でもいい、と仰ったとしても、新築並みの保証やスペック、状態まで求めてしまう。無料サービス、過剰サービス、よく言えば、おもてなしが充実した日本社会で長年育ってきてしまっては、いまさらある程度許容するという感覚には戻れない。

このような消費者文化に加え、政治・行政側も、理想論として中古の普及を言ってはいるが、景気対策(選挙や金銭的に?)で新築偏重は変わっていない。官が後押しすれば、ビジネスとして民が動くのは自然であり、責められない。

2015年から、空き家のうち、倒壊の恐れ、治安や環境への悪影響などがありそうな「特定空き家」と認定されると固定資産税の特例がなくなるという制度ができた。

特定空き家に認定される要件は、1年間使用していないことを基準とし、電気や水道の利用実績がなかったことなどで判断するという。

日本全国で、一気に、特定空き家が指定されると、売却数が増加して不動産相場が暴落するなどと極端な話もあるが、指定された空き家の所有者が、そんなスムーズに動くとも思えない。

それでも、売却圧力(潜在的な供給)が強まることは確実であるから、大量に供給されそうな地域(首都圏なら高度成長期に造成開発された宅地や建築されたマンションが多い地域)では、早めに動いて売り抜けることがお勧めかもしれない。

購入側としてみれば、潜在的な供給力があるのかないのか、どの程度ありそうかなども考えながら、地域や物件の選定、価格の妥当性を考えてみることが大切になる。



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