不動産市場と動向:2014年(平成26年)公示地価(14.03.25)

1月1日時点の地価を示す「公示地価」では、前年の地価がどのように動いたかを知ることができる。

先日発表された平成26年の公示地価から平成25年の地価動向を考えてみると、「安倍政権の経済政策(アベノミクス)」の効果※により、都心部を中心に上昇へ転じ、デフレからの脱却を”予感”させる内容であった。※実際の効果というより期待や雰囲気。

平成26年・公示地価の内容を列記すると、次の通りになる。

・東京、大阪、名古屋の3大都市圏で、住宅地、商業地がともに6年ぶりに前年比プラスとなった。(1年を通して上昇)
・特に2020年に東京五輪・パラリンピックが開催される湾岸地区は10%前後も上昇した。
・住宅地は、住宅ローン減税などの施策、低金利状態、消費税増税の駆け込み、などを背景に、三大都市圏では上昇、その他でも下落率の縮小。
・全国平均の公示地価は住宅地、商業地とも6年連続のマイナスだったが、下落幅は縮小した。

国土交通省の公示地価概要(発表資料より抜粋)

【総括】
・全国平均では、住宅地、商業地ともに依然として下落をしているものの下落率は縮小傾向を継続。
・三大都市圏平均では、住宅地、商業地ともに上昇に転換。
・上昇地点数の割合は全国的に大幅に増加。特に三大都市圏では、住宅地の約1/2の地点が上昇、商業地の約2/3の地点が上昇。一方、地方圏では住宅地、商業地ともに約3/4の地点が下落。
・都道府県地価調査(7月1日時点の調査)との共通地点で半年毎の地価動向をみると、三大都市圏の住宅地はほぼ同率の上昇、商業地は後半上昇を強める。また、地方圏の住宅地、商業地ともに後半は下落率が縮小。

【住宅地】
・低金利や住宅ローン減税等の施策による住宅需要の下支えや景況感の改善による住宅需要拡大等もあって、都道府県全てで下落率縮小や上昇への転換等が継続して見られる。特に利便性、住環境等に優る住宅地では上昇基調が顕著となった。
・東京圏は、上昇地点の割合が大幅に増加し、半数以上の地点が上昇となった。特に埼玉県、東京都、神奈川県は下落から上昇に転じた。なお、半年毎の地価動向をみると同率の上昇となった。

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今回の発表結果のみを素直に受ければ、デフレ脱却、景気回復と、明るい兆しが見えてきたとなるが、今年以降の背景を考え合わせると楽観視できるものではなく、それ以上に悲観材料も多い。

懸念する材料を列記すると、次の通りになる。

・消費税増税の駆け込み需要の反動減(需要の先食い)による需給関係の悪化。
・消費税も含めた購入費の増加。
・相続税の増税、高齢化などから、供給(売却)増加による需給関係の悪化、人口減少と高齢化による住宅余り。
・家計の支出増加による景気悪化。※消費税増税以外にも、社会保険料の負担増と支給減、ガソリンや住民税の増税など多々ある。
・建材値上げや人手不足による建設費の高騰。
・国際情勢の悪化による景気(金融、株式)の低迷。原油や天然ガスなどの燃料費高騰。
・凶悪犯罪の増加による治安の悪化。※暗いニュースが増えると低迷要因となる。

これらの懸念材料が複合的に絡み、アベノミクスが期待感であったことの裏返しで、悲壮感から逆戻りになることが考えられる。

唯一期待が持てる(期待したい)のは、6月のブラジルW杯。ここで好成績を上げることができれば(決勝トーナメント進出が最低条件か)、今年後半は明るくなり、不動産市場や景気全般も好調になるかもしれません。



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