不動産市場と動向:不動産相場の長期的な展望(13.06.07)

安倍政権後、株価上昇による景気回復の雰囲気が、不動産市場にも勢いを生み、地価、不動産価格も上昇している。6月に入り、株式相場が低迷し、今後、不動産市場への影響があるのか注目である。

企業業績の回復、株や債券市場との連動などは、不動産市場の中でも投資や都心部のニュース的な部分であり、一般的な住宅関連の不動産市場(以下、住宅市場)はどのようになるのか。長期的な観点から検証してみた。

1)物価上昇

物価上昇率が2%になれば、収入も2%増になったとしても、収入増による負担も増加するため、同水準の生活レベルが維持できるかも懐疑的。さらなら収入増がなければ実質収入源。このため、住宅購入資金力の低下し、住宅市場の下落要因となる。

2)円安

円安で企業業績が増収となっても、結局、海外で稼いでいるわけだから、日本国内の収入増加に直結するのか疑問視。逆に、輸入物価、資材や原料費の上昇によるコスト増により生活費を圧迫する。さらに建築資材や原料のコスト増により建築費が上昇すると地価は下落要因となる。低コスト系が伸び、不動産デフレの流れになることも考えられる。

3)地価

地価は底値圏から上昇中だが、不動産投資系による都心の一等地が牽引しているのみで、根っこからの地に足がついた上昇要因があるわけではない。今後、社会的、政治的になにかが変わらなければ、住宅地系の地価、特に利便性に劣る地域は厳しい。人が集まる都心部、利便性が高い地域はまだしも、人口が減少傾向の地域は下落傾向に拍車がかかる。

4)住宅

戸建て、マンションは、消費税増税前の駆け込みで需要が供給を上回り、好調な売れ行きを示しているが、需要の先食いをしているだけで、人口減少、住宅余りの中、さらなる需要増があるとは考えづらい。今後、売り上げ確保のために、値引き合戦が起こると下落傾向に入る。

5)金利

長期金利が上昇し、新規の住宅ローン実行金利も上昇している。金利が上昇すると利息負担が大きくなり、購入価格(借入額)を落とさざる負えなくなり、不動産価格の下落要因となる。

6)消費税

消費税増税後、住宅ローン控除の拡充があるが、恩恵を活かせるのは、高所得で税負担が元々大きく、さらに高額な物件を買う人に限られる。郊外の標準的な価格帯、平均的な所得層の人は恩恵が少ない。

7)相続

高齢化が進む中、相続による不動産の移動がある。土地やアパートなどは継続するが、住宅は引き継がれず売却に回るケースも多い。このため、住宅用地や中古住宅の供給が増え、供給増による下落要因になる。

以上、思いつく項目で考えてみたが、下落要因を飲みこむほどの景気上昇・収入上昇がなければ、下落方向に進む要因がずらっと並ぶ。負け戦をどう戦うかが、経営でも試合でも大事であり、住宅にも同じことが言える。



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