不動産市場と動向:2012年(平成24年)基準地価(12.09.20)

2012年(平成24年)基準地価が、国土交通省より発表(19日)された。全国の全用途平均で下落も、下落幅は縮小。平均値にどれだけの意味を持つのか不明だが、震災時の下落から回復傾向になったと言える。

ただし、日銀の追加金融緩和が実施されたのは、景気の後退懸念があるからであり、人口減少・住宅余りという長期的な流れを考えると、この先、上昇傾向になるのは、都心部や利便性が高い地域、または、環境の変化(交通インフラの整備)がある一部に限られるのではないか。

今年後半から来年にかけては、消費税増税前の駆け込み需要が想定され、地価は一時的に上昇傾向になると思われる。その後は、マクロで景気後退、長期トレンドで人口減少、ミクロで家計負担増加など、地価を低迷させる要素が多い。

日本全体、首都圏全体で、地価が上昇することを想定するのは難しい。上昇するところは皆無とも言え、横ばいか下落かのどちらか。資産価値、売却や賃貸の換金性を考える場合、地域選択の重要性が高まる。

今回の基準地価から千葉県の地価動向を探ってみると、液状化被害でイメージが悪化し地価が下落していた浦安市、市川市などは、地域をより細分化して傾向が分かれ、被害が小さい地域は、都心への利便性から回復傾向にある。

常磐線エリアは、放射線量が高い(ホットスポットなど)という報道から、全体的に地価が下落した。現場の感触では、活発に動いているものを感じ、大手仲介会社の調査でも件数は堅調に推移している。

不動産価格は弱含みだが、不動産そのものに問題がないのであれば売れているということ。日本経済新聞の記事で取り上げられた「下落幅が顕著な柏市や我孫子市の地点」は、放射線量というよりも、利便性に劣る要素が強いためである。

基準地価を始め、公的な地価指標はいろいろあるが、不動産取引の現場では、個々それぞれの要素や表面的な要素では計りきれない感情や印象などもあるため、参考程度にしかできない。

基準地価を大きな傾向として捉えるのは重要だが、個々の取引の現場に持ち出しすぎると、失敗することもあるので、ご用心。

【基準地価とは】

都道府県が毎年7月1日時点の土地価格を調査し、国土交通省が例年9月に公表する。公示地価を補完するもので、内容は同じ。土地取引の目安となっている。1平方メートル当たりの価格を判定。土地を最も有効に利用した場合を想定して評価する。建造物がある場合も更地として判定する。

公的な地価指標には、この他に、1月1日時点の土地価格である公示地価(国土交通省)、税務用の路線価(国税庁)、固定資産税や登録免許税などの算出用の固定資産税評価額(市区町村)がある。現実に取り引きされる地価は、これらを参考にされるが、個々の要素が強いため、参考程度であり、税務用は時価よりも低い(6~8割程度)ことが多い。



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