不動産市場と動向:消費税増税の駆け込み需要と購入するタイミング(12.06.29)

消費税増税法案が衆議院を通過したことにより、消費税増税が現実味を帯びてきました。(参議院通過前提)増税を機に、これまで一律で課税されていたが、物品ごとの軽減税率導入は新年度の税制改正議論に先送りしています。

軽減税率とは、生活必需品の税率を下げる、消費税の逆進性(低所得者ほど負担増)緩和という面と、住宅やクルマなどの高額消費を減らさないようにし、景気悪化を起こさないようにする面があります。

住宅の場合、軽減税率のほか、住宅ローンの拡充・延期など、他の税金での下支えも考えられる。また、土地は資産だからということで消費税非課税としているが、建物も資産として考える。家賃と同様に自宅用は非課税とする、なども考えられる。

国土交通省の住宅新規着工統計によれば、前回の消費税アップの際、163万戸→134万戸→118万戸と激減。もし、住宅に対して何も策を弄しない場合、今回の増税で84万戸→70万戸、17%減が見込まれている。

乱暴な話だが、この17%の需要減という数字を置き換えてみると、建築費の17%減、地価の17%減となれば、消費税増税による負担増分を、価格低下が吸収してしまう。

着工戸数が減り、建築会社が厳しい状況に追い込まれて、建築費がどの程度の下がるのか、土地需要(土地を買う人は家を建てる)が減り、地価がどの程度下がるのか、過ぎてみないとわからないが、消費税増税分くらいは吸収するでしょう。

このことから、消費税が増税されるからといって、駆け込みで購入に走る必要はないと思われます。逆に、駆け込み需要の波に巻き込まれることの方が怖い。

駆け込み需要があることは、土地を売る側も、建物の建築を請ける側も認識している。当然、強気の姿勢を示す。品薄になり、価格も高いものをつかまされることになったら、増税前の税負担減など、吹っ飛んでしまう。

当然、ゆっくりとした駆け込み需要は、参議院を通過し、増税が確定した段階から始まる。平成26年4月に増税されることであるから、分譲住宅は平成26年1~3月、土地は平成25年8~9月に駆け込み需要のピークを迎える。

※税務的な実務はこれからだが、過去の経験では、建築請負契約では、増税半年前までの契約締結が必要だったと記憶している。(ハウスメーカーなどに確認してください)

どうしても増税前にということであれば、今の段階から早めに動くこと。慌てる必要がない方は、駆け込み需要が収まってからでも遅くない。

基本的には非課税な中古住宅(個人売り主)の場合、増税が実施されても消費税は関係ない。ただし、影響はある。不動産市場全体が低迷し価格が下がるか、増税感に嫌気がさして需要が流れてくるか、どちらになるかはわからない。

消費税の増税の陰に隠れているが、ここ数年、さまざまなところで家計負担は増加している。

先日の電気料金値上げに加え、年少扶養控除の廃止(子供二人で年6万円強の増税)、子ども手当の減額、復興増税、健康保険料の増額、後期高齢者を支える支援金の継続など。どれだけの負担が圧し掛かっているのか。

このような家計の負担増も、長い年月をかけて、不動産市場に影響を及ぼす。家計の厳しさが、持ち家・賃貸の別を問わず、住居費の減少につながる。

支払える家賃の減少、投資効率の悪化、不動産価格の低下。支払える住宅ローン返済額の減少、借入額(購入資金力)の低下、不動産価格の低下。さらに、返済に窮した人の売却増加などもあり、住宅価格は下落する。

ここまで、暗いことを書いてきたが、個人的には、住宅事情の転換点になりえると思い、前向きにも考えている。価格が低下すれば、購入しやすく、また、負担が軽いことから売りやすくもなる。

今まで日本の不動産市場で問題にされていた新築偏重・中古蔑視という風潮を変えるのではないか。ライフスタイルに合わせて、住み替えていくということも可能になる。



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