住宅ローン基礎知識:返済中の心の安定をもたらすために(16.02.15)

起死回生「死にかかった人を生き返らす意。医術のすぐれて高いことの形容。転じて、崩壊や敗北などの危機に直面した状態を、一気によい方向に立て直すこと。絶望的な状況を立て直し、一挙に勢いを盛り返すこと。(新明解四字熟語辞典)」

起死回生の名を掲げた家庭常備薬のさきがけである「宝丹」、現在は、薬も進化して、種類も増え、また、誇大広告にも該当するかもしれないので、ここまで言い切るのは見られなくなりましたが、当時は、まさに起死回生のように効いたのでしょうか。

別のコラムにて住宅ローン破たん予備軍が増えていることを書きましたが、住宅ローンの延滞が始まると、その後に盛り返すことは少ないように思われます。ドラマのような起死回生というのは現実的には厳しいものがあります。

そもそも、延滞が始まるには、なにかしらの理由や事情があるはずです。収入が減った、突発的な出費があった、だらしない性格、などなど。理由は様々でしょうが、この根本的な部分が治らない限り、立ち直りは難しく、起死回生の薬で一時的に盛り返したとしても、結局、戻ってしまうように思えます。(相当な努力の末に立ち直る方も多いと思います)

記事は読んでいませんが、今週発売の週刊誌の見出しに「老後破綻、下流老人にならないための方法」というものがありました。

現役時代であれば、まだまだ若ければ、住宅ローンの支払いが厳しくなっても、立ち直る要素(肉体的、精神的)もあります。厳しいのは、週刊誌の見出しのように、引退してから、高齢者になってからの経済的な困窮です。

住宅ローンを組み際に、ごく自然に、当然のように、最終支払い年齢(弁済期限)を70歳、75歳としています。

60歳以降の定年を過ぎても働く、定年前に繰り上げ返済で完済する、退職金で一括返済する、など、借りる時は何かしらのお考えがあってのことかと思いますが、10年先、20年先のことは読み切れるものではありません。

起死回生の策というには大袈裟ですが、一番簡潔な方法が「売却して完済する」というものです。

しかし、新築プレミアム分の下落に、オーバーローンなどもあったりと、住宅ローンの残高減少よりも不動産価値の下落が先回りをして、売っても返しきらない、という方も多くいらっしゃいます。

これが、住宅ローンの条件変更(破たん予備軍、返済内容を見直し延命)、任意売却物件(債務超過状態での売却で売却後も借金が残る)の増加と繋がっています。

本来なら米国のように、売ったらチャラとなる住宅ローン(ノンリコースローン)を導入することがよいのかもしれません。(下落リスクを金融機関が負い、その分を金利に上乗せ)

これが日本では採用されることがない現状から考えると、自己防衛しかありません。これは、購入してからでは対応が難しく、いざとなったら「売ってチャラ」となる状態を維持できるように、購入をするときから考えておかなければなりません。起死回生の策を事前に備えておくことが、返済中の安心感、心の安定につながります。


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