住宅ローン基礎知識:いざとなれば売ってチャラにできるように(15.12.12)

いざというとき、いつでも返せる金額に抑えておくことが、住宅ローンを借りるときの鉄則、原則です。

いつでも返せる金額というのは、現金・預貯金でもっておく必要はありません(それであれば理想ですが)。ここで言う、いつでも返せる金額とは、売れば、とりあえずは住宅ローンがなくなる、ということです。

戸建てにしろ、マンションにしろ、長年暮らしていく間に、建物の経過年数による減価はあります。また、不動産市場の変動による価格の変化も生じます。

このようなことを想定し、常に住宅ローンの残高が売却価格を上回る状態にしておく。売却する際には、仲介手数料などの諸経費も必要となり、また、引っ越しに伴う費用も必要となります。

2,000万円で売れそうな不動産であれば、それに対して住宅ローンの残高を1,900万円以下にしておく。3,000万円なら2,800万円、4,000万円なら3,700万円というように。

購入当初は、3,000万円の中古不動産を購入した場合、借入年数が短くて不動産の減価と同じペースで住宅ローンの残高が減るのであれば、さらに、売却・住み替えの費用を現金で保持していれば、100%ローンでも大丈夫です。

しかし、30年、35年と長い期間にわたる住宅ローンの場合、当面(10年から20年)、残高の減少は緩やかになるため、その分だけ、購入時に自己資金を投下しておくことが必要です。

頭金(自己資金-購入時諸経費)を2割は入れておきましょう、と、住宅ローンの教科書に記載されているのは、このことも理由になっております。

新築のマンションや戸建てを購入した場合、販売経費や分譲会社の利益が不動産価格に上乗せされています(新築プレミアム)ので、その分は確実に自己資金で賄っておく必要があります。

築10年以内で競売になってしまうケースが多く見受けられることが、このことを示しています。

この原則を外して住宅ローンを組んだ状態で、さらに、社会情勢やご家族の状況などで問題が重なってしまった場合、住宅ローン破たんの可能性がぐんと高まります。

売却して住宅ローンがチャラになるなら、住宅ローンが原因となって破たんとなることはありません。

競売や任意売却などの住宅ローン破たんは当然ですが、転勤などのやむをえない事情や単純に住み替えたい場合など、人生の転機に柔軟に対応するため、快適に暮らしていくためにも、ぜひ守りたい点になります。

家賃並みの返済で買えますよ、とはセールストークであって、いざというときに逃げられないかもしれないという含みまで説明して、その対処をしておいてこそ、本来あるべき営業です。

高度成長期、バブル期であれば、不動産価格の上昇で、このようなセールスでも購入者が困るようなことはおきませんでした。

しかし、日銀の異常な金融緩和でもインフレがおきない現在、昭和期のような営業は時代錯誤。それでも、つられてしまう方がいるから、今でも使われています。



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