住宅ローン基礎知識:変動金利のリスク(11.02.24)

住宅ローン利用者の90%超が変動金利を利用しているという話も出るくらい、変動金利に偏重ぎみな現状です。実際は、フラット35などの利用や併用などもあるでしょうから、ここまでではないと思われますが、変動金利利用が多いことには変わりありません。

なぜ、変動金利がここまで利用されるのか。

ひとつは、金利の上昇が先になりそうなこと、上昇するすると言われ続けながら上昇しなかったことで、金利上昇懸念の話が狼少年のようになってしまっていること。もうひとつは、フラット35の適用金利が、政策による金利優遇で大幅に低下し、住宅ローンを確保したい銀行などが、選ばれるために負担感で勝てる変動金利の金利優遇を強めているから、ではないでしょうか。

住宅営業の現場で、変動金利の金利上昇リスクについて説明する際に使われているトークが、金利が上昇することは景気が回復することで、そのため収入も増え、返済額が増えても大丈夫というものがあります。たしかに、景気回復による金利上昇であれば、収入が増えるということもありえるかもしれません。しかし、近年、景気の回復、会社の業績向上と収入の上昇が関連しづらくなっている。

さらに怖いのが、景気回復を伴わない金利上昇、いわゆる悪い金利上昇です。悪い金利上昇の主因は、日本の国債が、財政悪化、信用力低下などにより買われなくなり、金利を高くしプレミアをつけないとなりません。景気が悪化しすぎての市場金利の上昇という身も蓋もない状況です。

この場合、収入が増えないまま、金利上昇による返済額の増加、利息の増加をすると、家計に占める返済割合(返済比率)が高まり、家計の危険性が増大します。しかも怖いのが、返済額の増加が、変動金利特有のルールにより当面抑えられ、最後にまとめてドカンとくるところです。

変動金利特有のルールというのは、5年ルール(5年間返済額を変更しない)と1.25倍ルール(返済額を変動する時、1.25倍内に収める)。これは、返済額を免除するというものではなく、先延ばしにしているだけであることが、怖い原因。

5年間の間に金利が上昇し利息が増えたら、その分は、後々支払うことになります。返済額の上昇が1.25倍を超過している場合、超過分は、後々支払うことになります。これらを未払い利息と呼び、金利の変動具合によっては、最後の清算時に高額な支払いが発生します。これが変動金利のリスクです。

悪い流れになれば、変動金利は怖い、リスクが大きいから止めるべきというのも一理あります。ただし、金利がどのような動きをするのかは分からず、固定金利は当初からの返済負担が大きいのも一面であり、つまるところ、きちんと特性を理解することが大事ということであり、変動金利がそもそもダメということではありません。

この先、10年、20年の金利動向を正確に読み切れる人は皆無です。正しく、住宅ローンのことを理解し、それぞれの長所短所を比較し、ライフスタイルと併せて判断していくことが肝要です。



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