住宅ローン基礎知識:リバースモーゲージを活用した老後資金(10.12.19)

リバースモーゲージとは、現役時代に購入した自宅を担保に老後資金を借りる制度です。住宅ローンは、徐々に残高が減り、不動産の差し引き評価(不動産評価-住宅ローン残高)が増加するが、リバースモーゲージは、徐々に残高が増え、不動産の差し引き評価が減少します。住宅ローンとは逆になり、戻る様子からリバースという名称となっております。

資金使途は原則自由で、生活資金の他に、リフォームや医療費などが主なものですが、一部の金融機関では、初期にまとまった金額の融資も対応しており、住宅ローンの返済に充てることも可能です。※リバースモーゲージの基本形は、年金のように定期的な資金の受け取り、または、カードローンのように必要なときに必要な分だけ借りるものとなります。

たとえば、不動産価値が3,000万円、融資可能額が1,500万円、住宅ローン残高が1,000万円の場合、リバースモーゲージで1,000万円を借り入れ、住宅ローンを返済することにより、老後の住宅ローン返済がなくなります。この返済負担減少分を老後資金に充当することが可能です。

リバースモーゲージで借りた資金の返済は、本人と配偶者が死亡したときに、自宅の売却資金を持っておこなうのが基本となります。このため、融資の限度額は、自宅の評価額(売却見込み額)となりますが、不動産評価の変動リスクや利息、手数料などを考慮し、不動産評価額からかなりの余裕を見た低い金額になります。※繰り上げ返済や売却資金以外からの返済も可能。

リバースモーゲージの利点は、自宅をそのまま(売却せずに)、資金を得られることです。ただし、不動産評価の変動による担保割れ(超過額の返済)、長生きした場合の資金確保(極度額超過後の資金)、金利変動(残高の増加、資金難)などのリスクがあり、普及が進んでいないのが実情です。

現時点では、このリスクに対応するためには、けっきょく、自宅の売却などにより資金を確保しなければならない。もし、限界が来たら売却すればいいとなっても、そのとき、かなりの年齢となっていることとなるため、住み替えがスムーズにいくかも懸念されます。それであれば、老後に入った(セカンドステージ)際に、住み替えてしまうという流れとなります。

年金不安や医療費の増加など老後資金に懸念されるなか、現役時代の負担増や収入減少で、老後資金の確保が難しい昨今、一般家庭の唯一といってもいい自宅という資産を活かす道ができれば助かります。住み替えが円滑かつ希望に適うための中古住宅市場の整備と充実とあわせ、自宅を活用した老後資金の確保ができるように、この制度が充実し、使いやすいものとなることを期待します。



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