住宅ローン基礎知識:ローンサイクルコスト(10.07.06)

ローンサイクルコストとは、ライフサイクルコストという言葉から派生したものです。

不動産・建築の分野で、ライフサイクルコストという言葉の意味は、例えば家を新築する場合、当初の建築コストだけではなく、建築後のメンテナンスコストから諸税、解体コストなど、その住宅が滅失するまでにかかるコストの合計です。広い解釈をすれば、住宅の断熱性能による光熱費の差額も含まれるかもしれません。つまり、新築時のイニシャルコストと暮らし始めた後のランニングコストの合計が、ライフサイクルコストになります。

これを住宅ローンに置き換えたものが、ローンサイクルコスト。住宅ローンの借入時にかかるコストと住宅ローンの返済中にかかるコストや完済時のコストの合計です。利用期間が長期にわたる住宅ローンは、借入時のコストだけではなく、借入から返済までの全体でかかったコストで、比較検証する必要があり、その際に利用します。活用事例として、繰り上げ返済利用に伴う軽減効果と手数料負担や、団体信用生命保険料負担の検討などがある。

試しに、下記の二つの住宅ローンを比較してみました。

共通条件:借入期間35年、3,000万円、毎年50万円の繰り上げ返済

1)中央労働金庫
条件:当初10年間2.1%、11年目以降は変動金利2.0%
利息:12,152,290円
繰り上げ返済手数料:無料
団体信用生命保険料:無料
融資事務手数料:31,500円
保証料上乗せ分負担:1,064,543円
合計:13,248,333円

2)フラット35S
条件:当初10年間1.54%、11年目以降は2.54%
利息:12,331,213円
繰り上げ返済手数料:無料
団体信用生命保険料:2,126,800円
融資事務手数料:31,500円(みずほ銀行の場合)
保証料:無料
合計:14,489,513円

※融資金額が同じのため、印紙税、抵当権設定費用は割愛致しました。

なお、この比較は、ローンサイクルコストの利用方法を紹介するために試算したもので、上記融資の比較検証を目的としたものではございません。金利設定や借入金融機関、繰り上げ返済回数などの住宅ローン利用条件により、結果は異なります。

ポイントは、住宅ローン利用の状況や家計・家族のライフスタイルなどを明確にすること。決して、コストの比較のみが判断材料とはなりません。まずは、適切な住宅ローンのタイプを決め、その後、具体的な金融機関の選定の際に利用することです。

また、住宅ローンのコスト情報の収集のためにFPなどの専門家を利用すること。特に繰り上げ返済にかかるコストや効果の比較は非常に難しく、専門家の助言や知識が欠かせません。そして、継続的な検証を行うことも大事で、借りた後でもコストを分析することが、住宅ローン見直しのための貴重な材料となります。

最後に、ローンサイクルコスト、という言葉は、おそらくこの世に存在していません(google検索結果)。私の造語ですから、よそで使っても、はぁ~?という反応になってしまいますので、ご注意ください。



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