不動産基礎知識:任意売却物件の売買契約留意点(16.11.02)

宅建業法第47条にて「--省略--、次に掲げる行為をしてはならない。--省略--、次に該当する事項について、故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為。--省略--、取引の関係者の資力若しくは信用に関する事項であつて、宅地建物取引業者の相手方等の判断に重要な影響を及ぼすこととなるもの、--省略--、」という取り決めがされております。

このことから、買主側へ任意売却物件であること(債権額が取引額を上回ること)を伝える必要がございます。また、そのことに対する内容や注意点(リスク)、取り扱いについても説明する必要がございます。

不動産売買では、契約締結時に手付金の授受を行うのが一般的ですが、任意売却物件の売主は資力に乏しく、手付金を生活費などに充てたり、場合によっては逃亡してしまう恐れもあることから、授受される手付金を保全する措置が必要となります。

通常の不動産取引では、違約解約の際に授受される違約金を予め設定しておくことが一般的ですが、任意売却物件の場合、売主に違約金を支払う資力がないため、取り扱い内容を特別に定めておくことになります。

不動産を引き渡す場合、対象不動産内にある動産(家財、残置物)は売主側にて処理する必要がございます。しかし、資力の他、身体的な事情なども含め、売主側で対処することが難しいこともあり、その場合、契約条件の中で、買主側にて処理することを取り決めることもございます。また、競売でも同様ですが、取り決めがなされていないケースで、引渡し後に動産が残っている場合、勝手に処分すると問題になることがございますので注意が必要です。

任意売却物件の場合、境界明示義務に基づく費用(測量費など)が債権者から経費として認められないケースが多く、この場合、境界非明示、公簿売買、実測なし(清算もなし)という取引になります。

買主が住宅ローンを利用して不動産を購入する場合、住宅ローン特約(借りれない場合は白紙解約)をつけることになりますが、これと同様に、抵当権抹消の特約(債権者の応諾が取れない場合は白紙解約)をつけることになります。

瑕疵担保責任については、民法でも改正が検討され、一般的な取引でもケースバイケースですが、任意売却物件の場合、そのほとんどで瑕疵担保責任を免責とする取り決めがなされます。これは、取引後に売主へ瑕疵担保責任を求めても資力的に対応できないためです。

これらの留意点を考慮しながらの売買契約となります。この留意点を契約当日に、いきなり買主側へ提示するとトラブルになります。

気の利いた不動産業者であれば、任意売却物件と認識した際に、買主へ注意点や取り扱い内容を伝えてくれることもございますが、売却活動時より、この物件を購入する際の取り引き条件を提示しておくこと、その内容を前提として検討していただくことにより、トラブルを防ぐことができます。


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