不動産基礎知識:今後の不動産取引では点検と保険が標準に(16.01.22)

私の自宅が接する道路は「千葉ニュータウン北環状線」という片側二車線の主要道路です。昭和50年台から予定されていた道路ですが、現在も半分だけの片側一車線の運用であったり、途中で途切れ途切れでの運用であったりと40年が経過しようとしているにも関わらず、いまだ完成していません。この道路を含め全体の開発の事業主体は現都市再生機構(UR、旧公団)です。昨日からの現職大臣汚職事件の発端となった「URと白井市の建設会社とトラブル」は、この北環状線なのかなと思いめぐらしております。

そんな今国会で、不動産取引を大きく変える改革(法律改正)が提出されました。反対する要素のないような取り組みですので、揉めることなくすんなりと成立するのではと考えられております。その目玉は、建物の点検(インスペクション)の重要事項説明での説明義務化と媒介時(主に売却時)に点検を行うように提案することを義務化する。

自民党が昨年、中古住宅市場活性化に向けた提言を取りまとめました。極端に言えば、今後は新築よりも中古を不動産取引の中核とする、というもの。

内容は、築20年で評価ゼロとしている建物査定(主に戸建て)を抜本的に改善する(新しい評価方式を運用開始)、中古マンションの管理情報の開示促進(未着手)、建物検査の活用促進(今回の改正案)、不動産総合データベースの構築(横浜で実験中)、空き家の減少(公営住宅、介護施設への転用、増税など)、など。

このような政治行政のかじ取りを見て、リハウスのブランドで知られる不動産仲介最大手の三井不動産リアルティでは、ブランドロゴの変更を口火とし、そして昨日「360°サポート」という取引時の建物点検・調査と保証保険や緊急かけつけサービスの取り扱いを始めました。

大手仲介各社は「点検」サービスへの取り組みを始めておりましたが、新聞1面広告、TVCM、電車ジャックなど、一気呵成な宣伝活動はさすがなものがあり、これによって、三井のリハウスのみならず、点検、保険(瑕疵保険)などの取り組みが本格化し、不動産取引に定着していくことでしょう。

建物調査(点検・診断):ホームインスペクター(主に設計士)が第三者の立場で建物調査(点検・診断)を実施し、建物の状態や購入後の改修計画を買主が知ることにより安心して購入できるようにする取り組み。売主にとっても、建物が適正評価されることにより今までよりも高い評価が得られることもあり、トラブル防止にもつながる。調査費用は5万円から(面積などによる)、仲介手数料が法定上限額となる場合は手数料に含まれることも多い。(すべての会社ではありません)

保険(瑕疵保険):不動産引渡しを受けた後で、建物の保険対象となる部分に欠陥が見つかった場合に、その欠陥を補修するためにかかった費用を補償する保険です。中古住宅取得に係る減税等の適用に必要な「耐震基準の証明書類」に、既存住宅売買瑕疵保険の保険付保証明書が加わり、既存住宅売買瑕疵保険の付保証明書があれば、本来住宅ローン減税や登録免許税の軽減措置の適用を受けることができない「築年数が20年を超える木造住宅」や「築年数25年超の耐火住宅」についても、これらの優遇税制の適用を受けられる場合があります。保険に加入するにあたり、点検料(売主側)、保険料(買主側)が必要となります。この費用は、仲介手数料が法定上限額なら、点検料は売主側の仲介手数料に含まれ、保険料は買主側の仲介手数料に含まれることが多い。(すべての会社ではありません)

この他にも、住宅履歴登録、緊急かけつけサービスなども不動産仲介のオプションとして普及していくものと思われます。なお、点検、保険などは、義務ではなく活用推進までとなり、必ずしもすべての取引(特に土地)で採用されるわけではございません。


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