不動産基礎知識:物件囲い込み問題のまとめ(15.04.17)

業界の中でも、当事者である大手仲介業者と長年被害に遭ってきた業者だけに留まりそうな"物件囲い込み問題″。

※週刊ダイヤモンド2015/04/18での巻頭特別レポート「スクープ!大手不動産が不正行為か、流出する“爆弾データ”の衝撃

そもそも、この物件囲い込みがなぜ起こるのか、どこに問題があるのか、一般消費者はどのように対処すればいいのか、この由々しき状況を改善するためにはどうすればいいのか、簡潔にまとめてみました。

1. 背景

不動産仲介会社は、売主と買主を仲介することにより報酬(仲介手数料)を得て営業しております。不動産売買契約が締結すると、報酬を得ることができます。

報酬は売主・買主がそれぞれ支払うため、売主と買主の両方を担当すれば、双方から報酬を受領できます。しかし、売主・買主の一方を別の不動産会社が担当した場合は、一方からしかもらえません。

つまり、不動産売却の依頼を受けた業者(担当者)は、買主を自分で担当することができれば、売主だけでなく買主からも報酬が入るのです。※一つの契約で報酬が二倍になる。

そこで、業者(担当者)は、売主・買主の両方から報酬を得ようともくろんで、恣意的に紹鴎を秘匿するために画策します。これを物件の囲い込みと呼びます。

2. 問題点

売主・買主の両者を担当することを両方から手数料をもらえる(両者の手をつなぐ)ことから、業界では両手と呼ばれています。※人によってはダブル

両手取引そのものが、立場が違う双方の担当すると利害関係に矛盾が生じることから問題があるという指摘もありますが、今回は物件の囲い込みについてですので割愛します。

両手取引を目指し物件の囲い込みを行うことは、売主の利益を反する行為であるため、それを恣意的に行うことは背任行為に準ずるとされる。※より好条件で購入する機会を損失させる。

今回、この不法行為を糾弾された会社も同系統の会社でも、公的には物件の囲い込みを禁止しており、現場を知らない本部では「うちではやってないだろう」と間の抜けた認識で、対策を取っていない企業風土も問題視されている。

3. 一般消費者(売主)の対策

このような不法行為の被害に遭わないためには、物件の囲い込みができないような状況にするしか防衛策はありません。※具体的には「専任(専属専任含む)」一社ではなく「一般」複数社に依頼する。

そもそも、物件の囲い込みが行えるのは「一つの業者(一人の担当者)」が独占的に扱えるからこそであり、独占させなければ(競争させれば)、このような不法行為は行えない。※競争により、より好条件での売却も。

4. 改善策

今まで、罰則規定もなく、実態調査もなく、改善する気もなく、見て見ぬふりをしてきた監督官庁である国土交通省が動くかどうか、ただそれだけです。

会社や人は、みな倫理観や道徳心を持って営業している、と、信じる性善説は否定されたのですから、自助努力での改善は不可能です。



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