不動産基礎知識:情報を知らずに契約しても自己責任(13.03.20)

契約を締結するかどうかの判断材料となる情報は、当事者が自己責任で収集すべきであり、その情報を知らずに契約して損害が発生したとしても、相手方は責任を免れる。

これは、民法の改正案で明文化される原則であり、これに異論は出ていない。ただし、例外規定がある。購入者を当事者、売却者を相手方とした場合、次の通り。

相手方が情報を知ることができ、その情報を提供すれば契約を締結しないことが確実で、当事者は情報を入手する手段がなく、損害を当事者にすべて負わせるのは不適当な場合、相手方は損害を賠償しなければならない。

この4つのいずれにも該当する場合というのが条件。

相手方も知ることができなかった、契約を締結するかしないか判別できなかった、当事者にも入手手段があった、損害を当事者が負ってもやむを得ない、のいずれか一つに該当すれば、相手方は責任を免れる。

民法の原則であるから、相手方が一般人か業者かによっても、規定を適用するかどうかの判断は分かれると思われます。

建売や新築マンション、業者売り主の土地、中古住宅、中古マンションであれば、民法以外の宅地建物取引業法、消費者契約法などなどの法律で、別に定められているから、救われる道もある。

この案文が問題となるのは、一般人が売り主となる土地、中古住宅、中古マンションである。

この大原則が適用されれば、故意か、努力不足でないかぎり、売主側に責任を求めるのは難しいかもしれない。

購入する側がしっかり調査するとしても、不動産取引の場合、知識不足、経験不足であることは否めず、これをサポートする不動産会社の役割、特に調査という点の重みが高まる。

この案文を読んだとき、現在ある瑕疵担保責任はどうなるのかが気になった。

瑕疵担保責任は、売主側が知らぬも、目的物に問題があったとき、売主の責任において対処するというもの。

改正案で瑕疵担保の部分を確認してみると、請負契約という内容に限定されていた記述となっており、従来の瑕疵担保責任は、売主の義務という規定に移っていた。

売主の義務という規定では、目的物に問題があった場合、売主が負担するとなっている。瑕疵というより、完全な内容で引き渡すのが売り主の義務(債務)であるという捉え方に変更される。

この両方の案文を見ると、契約内容の取り決めが重要になってくるのを感じる。従来の日本型で話し合いましょう、から、米国型の取り決められた契約内容に従いましょう、という文化の転換である。

この民法改正を待たず、不動産取引において、調査と契約に対しての意識を高める必要がある。不動産会社の選定、依頼に対しての考え方を転換するよう、消費者に迫っているものかもしれない。



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