不動産基礎知識:土地家屋調査士の業務(13.03.15)

不動産登記は、不動産の内容と権利関係を誰にでもわかるようにし、財産の安全と取引の安全・円滑化を図るためにあります。

不動産の登記事項証明書(謄本)には、土地や建物の所在・面積などの不動産の内容を記載する表題部、所有者の住所・氏名など所有権に関わることを記載する甲区、所有権以外の権利(抵当権など)に関わることを記載する乙区で構成されております。

このうち、表題部に関する登記を担当するのが土地家屋調査士(測量士とも呼ばれる)、権利関係を担当するのが司法書士になる。不動産の取引は権利売買であることから司法書士が立ち合い、その前段階の不動産の物理的な業務は土地家屋調査士が行う。

この両者は互いに侵すことができない専門職であり、司法書士が便宜的に物理的な部分も預かることはあっても、独自で行わず、土地家屋調査士へ手配することになる。

土地家屋調査士に依頼する業務で、一般的なのは、土地の分筆登記(分割)、土地の境界標設置、土地の測量、建物の表示登記(建物の表題部を作る)、建物の滅失登記(建物解体後に登記を消す)がある。

このうち、トラブルも多くやっかいなのは土地に関わる業務であり、特に隣地との立ち合い確認が必要な境界標の設置が一番面倒となる。

境界標の設置まで行われれば、それに基づいて測量すること、土地を分筆することは業務的なことになるので問題は少ない。不動産取引でも、境界標の設置という点を特に意識しておく必要がある。

※公簿(登記)の面積と実際の面積(実測)に差異が生じることがあり、これは別途考えておく必要もある。

境界標の設置がいかに大切なのかは、土地が高価な財産であり、境界のちょっとしたずれで、財産に大きく影響する場合があるためです。※金額よりも気持ちの方が大きいケースも。

隣地としては、少しでも敷地を広くしたいので、境界標を相手側に押し込みたい。そのエゴに対して、合理的な理由をもって、または、なだめすかし、境界設置の合意を取るのが土地家屋調査士である。

物わかりがいい隣人であれば、すなおに応じてくれるが、へそ曲がりな隣人だと根気強くなんども声をかけなければならない。

隣人の立場だと、自分の土地ではない業務に無償で協力することをお願いされるものであり、協力しなくても、当面は問題にならない。

そこをなんとか、と言って、なんとかしなくてはならないのが土地家屋調査士である。不動産会社からは依頼するだけだが、傍で見ていると大変なんだろうなと感じる。

実際に費用を払い、依頼するのは土地の所有者であり、我々不動産会社は、取引を円滑にするために間を取り次ぎ手配する立場である。

土地の所有者から見れば、土地家屋調査士の業務の実態を知らず、費用を知らされるのみであるから、もっと安くしろって口にする感覚には理解できるものであるが、理解し、尊重していただければありがたい。

先日、建物の表示登記を施主自身で行った方がいらっしゃった。20年以上業界にいるが、初めてのケース。その方は、こんな大変なら、お金を払って頼めばよかったとおっしゃっていました。



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