不動産基礎知識:市街化調整区域での建築の可能性(12.09.08)

都市計画法では、市街化調整区域を「市街化を抑制すべき区域」と定義している。つまり、自由に建築することができず、開発を極力抑える地域となる。不動産取引上の表記としては、原則として建築できませんとなる。

言葉の裏を考えてみれば、自由にはできないが、できなくもない、極力抑える、抑制するが、絶対ダメでもない、原則建築できないが例外もある、とも取れる。

市街化調整区域で、建築をしようとする場合は、まず都市計画法による開発行為の許可を受けなければなりません。なんでも許可が下りるようでは、調整区域を定める意味もなく、都市計画法第34条に規定されている内容が該当する必要があります。

第34条(住宅に関わる内容に絞って要約)
市街化調整区域に係る開発行為については、次の各号のいずれかに該当すると認める場合でなければ、都道府県知事は、開発許可をしてはならない。
一 周辺居住者の利用に供する公益上必要な建築物又は日常生活のため必要な物品の販売などの建築
二~三 略
四 農業、林業若しくは漁業の用に供する建築
五~九 略
十 地区計画又は集落地区計画に定められた内容に適合する建築
十一 市街化区域に隣接し、又は近接し、かつ、自然的社会的諸条件から市街化区域と一体的な日常生活圏を構成していると認められる地域であつておおむね五十以上の建築物(市街化区域内に存するものを含む。)が連たんしている地域
十二 略
十三 区域区分に関する都市計画が決定され、又は当該都市計画を変更して市街化調整区域が拡張された際、自己の居住若しくは業務の用に供する建築物を建築し、又は自己の業務の用に供する第一種特定工作物を建設する目的で土地又は土地の利用に関する所有権以外の権利を有していた者で、当該都市計画の決定又は変更の日から起算して六月以内に国土交通省令で定める事項を都道府県知事に届け出たもの
十四 前各号に掲げるもののほか、都道府県知事が開発審査会の議を経て、開発区域の周辺における市街化を促進するおそれがなく、かつ、市街化区域内において行うことが困難又は著しく不適当と認める開発行為
まとめると、調整区域内のための小売業、農家か、市街化区域並みの住宅地、制定以前からの住宅地であれば、許可が出るかもしれない、ということです。

あくまでも許可が出るかもという可能性の範囲までになることと、各規定の中に細かい要件があったり、行政団体により運用が異なったりと、ひとつひとつ確認していく必要があります。

また、この他にも都市計画法以外の法律により適法に許可が得られている場合に、建築が認められる場合があります。

都市計画法の開発許可が下りた後は、建築形態の規定に準じる必要があります。この規定は、近年厳しくなり、かつ、行政により異なる内容になりました。

松戸市の場合、建ぺい率50%(旧70%)、容積率100%(旧400%)、道路斜線勾配1.25(旧1.5)、隣地斜線20m+勾配1.25(旧31m+勾配2.5)、日影規制なし、となります。

柏市の場合、建ぺい率60%(旧70%)、容積率200%(旧400%)、道路斜線勾配1.25(旧1.5)、隣地斜線20m+勾配1.25(旧31m+勾配2.5)、となります。※一部地域では特例規定あり。

なお、市街化調整区域の場合は、インフラ整備が市街化区域よりも遅れているケースが多いこと、農地や山林から受ける影響なども確認することが大事になります。



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