不動産基礎知識:セットバック(道路後退)(12.05.27)

不動産の広告や販売概要書(販売図面)に「セットバックあり、セットバック面積含む、セットバック要、セットバック済み」などと表記されることがあります。

セットバックとは敷地を道路として提供することであり、セットバック面積とは道路として提供する部分の面積、セットバック済みとは道路後退したあとの敷地となります。

セットバック(道路後退)について、順に説明します。

建物を建築する場合、「建築基準法に定める幅員4m以上の道路に2m以上接しなければならない。」という規定があります。※例外あり。これを接道義務と呼びます。

建築基準法の第42条第二項で「建築基準法施行日(基準時)現在、既に建築物が建ち並んでいた幅員4m未満の道路で、特定行政庁が指定したものは道路とみなす。」という規定があります。この項から「二項道路」と呼ばれます。

この項目から、建築基準法に定める道路という点はクリアされたものの、幅員4mという点がクリアされない。この幅員部分をクリアするために、建築する際、敷地を道路として提供すれば幅員4mとみなすという規定があります。

セットバックの方法は、両側が道路中心線からお互いに2mの範囲を道路に提供するケースと、片側が道路の反対側から4mの範囲を道路に提供するケースがあります。

基本は両側セットバックです。片側になるケースは、反対側が水路・線路・がけなどの後退できないような場合です。

道路として提供した部分の所有権は移転せず、道路として利用するまでとなります。この部分は、道路とみなされるので、その部分に建物や構築物を建築することはできません。

同様に、建築物の敷地とみなさないことから、建ぺい率・容積率を計算する際の面積にも算入できません。

角地の場合、一方が建築基準法の幅員4m道路に接し接道義務をクリアしていたとしても、もう一方の道路がセットバックの対象となる場合、同じようにセットバックする必要がございます。

ここは私の推測ですが、以前からの狭い道路は致し方ない、ただ、今後、必要な道路幅員を確保していこう、というのが根幹にあり、そのためには、接道義務以上に、建築する際の道路確保が優先されるものです。

セットバックが必要な土地の場合、セットバック面積は土地評価上はゼロとなります。2,000万円の土地で、所有50坪、道路後退部10坪、正味敷地面積40坪の場合、2,000万円割る50坪の坪単価40万円ではなく、40坪で割った坪単価50万円になります。

故意過失か別として、ネットや広告などで、所有面積を大きく記載し、さも割安な土地であるように見えるケースがあります。セットバック要と記載されている場合、正味面積で単価を確認する必要がございます。



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