不動産基礎知識:交換契約(08.09.04)

不動産の権利と金銭を交換することが売買契約であることから、 広く意味を捉えれば、不動産の売買も交換契約の範疇に入るかもしれない。 不動産の実務では、不動産の権利同士を交換し合うことを交換契約とし、 売買契約とは区別して表現しております。

民法第586条 交換は、当事者が互いに金銭の所有権以外の財産権を 移転することを約することによって、その効力を生ずる。
権利の移転という点では売買契約と同じだが、異なることは金銭を用いず、 不動産の権利を移転すること。 不動産の権利は所有権に限らず、借地権や底地権なども対象になる。 交換契約の基本的なことは売買契約と同じように扱われます。

第559条 この節の規定は、売買以外の有償契約について準用する。 ただし、その有償契約の性質がこれを許さないときは、この限りでない。
貨幣社会が浸透した現在では、交換契約を行われることが少なく、 不動産の実務を長年行っていても携わることが少ない。 不動産交換契約書のひながたがほとんど存在してないこと、 民法の条項も少ないことなどからもこのことが分かる。

不動産の交換契約として行われるのは、 土地:土地、土地:建物、借地権:所有権などが考えられる。 不動産の実務者としても、交換契約というとどうしたらいいのかと 慣れないことから尻込みすることもあるが、 売買契約と同じように解釈していくと、そう難しいものではない。

交換の場合で難しいのは、実務よりも、 交換する対象の不動産それぞれの評価面での合意を得ること。 売買の場合は一つの不動産に対して、売主買主それぞれの思惑と調整の結果、 売買価格が決まるが、交換の場合、これが複数になる。

どちらの立場でも、自分が渡す権利を高く評価し、 相手の権利を低く評価するのは自然な感情であり、 これが一致することは、そう簡単ではない。

この際、それぞれの不動産評価に差が出た場合、 評価の差額を金銭で清算します。これを交換差金と呼びます。

例:土地2,000万円←→土地1,500万円+交換差金500万円

交換契約を取り扱った場合、仲介手数料は 交換される権利の評価額(上記なら2,000万円)を基にして算出します。

なお、不動産を売却した場合で譲渡所得が発生した場合、 所得に応じた譲渡税が課税されますが、同種類の特定の固定資産を交換した場合、 交換の特例が適用されます。 特例が適用されると譲渡はなかったという取り扱いになります。 ※諸条件あり、交換差金には課税

交換特例の注意点は、同種類(土地同士、建物同士)でないと適用外になること、 譲渡する資産と同じ用途にすること、などです。

プロでもそうなのですから、なかなか交換契約に出会うこともないかもしれませんが、 ないとは限らないのでご紹介してみました。



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