不動産基礎知識:瑕疵担保責任とは(08.08.26)

瑕疵担保責任という言葉は、不動産や住宅に関わる取引で使われることがほとんどだが、 瑕疵担保責任そのものは民法で規定されたもので、不動産・住宅に限られたものではない。

第570条 売買の目的物に隠れた瑕疵があったときは、第566条の規定を準用する。 ただし、強制競売の場合は、この限りでない。

第566条要約:買主は売主に対し、契約の目的が達せられない場合は 契約の解除(契約が解除できない場合は損害賠償のみ)、 または、損害賠償や代金減額の請求ができる。 ただし、瑕疵の事実を知ってから1年以内に行使しなければならない。
※新築住宅は住宅品質確保促進法や住宅瑕疵担保履行法、事業者が売主の場合は消費者契約法など、民法外の規定もある。

隠れた瑕疵とは、その瑕疵を知らず、通常払われる注意では知ることを得ない瑕疵であり、 瑕疵を知っていた、普通の注意を持っていれば知り得た場合は、瑕疵担保責任は生じません。

この瑕疵には、性能や形、数量などの物理的な瑕疵の他、 法律的な制約で目的が達せられないという法律的瑕疵や、 事件事故などの心理的瑕疵も含まれます。

規定では、上記のような瑕疵で契約の目的が達せられない場合は 契約の解除ができるとなっております。 “目的が達せられない”と限定しておりますので、修理等で対応できれば解除はできません。 この契約した目的は、相手方に明示しておく必要はなく、 目的物の一般的な目的であれば足ります。

契約の解除となった場合、代金と目的物を返還し合い、 この契約で損害が生じていれば賠償を請求することができます。(民法545条)

損害賠償は、瑕疵の部分(及び実害?)までであり、目的物全体に対して、 それから受けられる利益までは認められない。 これが買えたらこんなに良かったのに、というのはダメということ。

一般的には金銭でのやり取りで行われることが多いと思われるが、 瑕疵を修復するということで結果的に損害を賠償したということにもなります。

この瑕疵担保責任を負うか負わないか、負うとしても規定ではなく別途期間を定めることもできます。 ただし、売主が不動産業者の場合、宅建業法で定められた期間(2年)より短くすることは無効です。

また、瑕疵担保について売主が知っていて隠していた場合は、免責にはならず、責任が生じます。 さらに、それを捻じ曲げて(嘘)伝えた場合は、詐欺になります。

※詐欺行為で契約してしまった場合は、契約の解除・損害賠償請求ができます。(民法96条)

≪瑕疵担保実例≫
・擁壁に耐力上の問題があった
・山林が保安林で利用に制限があった
・がけ条例に抵触することが分かった
・マンションパンフの眺望や日照の抽象的な性能・・非該当
・高性能サッシでの具体的な防音性能
・買主が知り得たが、悪意はなく、かつ、重大な瑕疵
・地中埋設物(ただし過大な費用)
・日照目的の購入、売主の間違った説明・・瑕疵ではないが錯誤で解除
・本件建物内での自殺
・道路向かいに暴力団事務所(同じマンション内でも同様)
・取壊し予定の違反建築の建物・・非該当
・解体した建物での自殺があった土地・・非該当(要件や事情も考慮)
・上記と同じだが殺人事件があった土地・・該当
・建物内にコウモリが棲息していた



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