不動産基礎知識:文化財保護法(06.10.20)

不動産を購入する前に行う重要事項説明では、大きく分けて3分野+1に大別されます。 3分野は、対象となる不動産、対象となる法規制、契約内容になり、 プラス1は取引に関わる宅建業者(不動産屋)についてです。 (あくまでも私の分類ですので、他で3分野+1に分かれているよなどと話さないで下さいね)

対象となる法規制の基本は、都市計画法、建築基準法です。 その他の法律は該当する際に説明するのですが、私が関わる取引で多いのは、 農地法、宅地造成等規制法、たまに該当するのが、土地区画整理法や文化財保護法です。

特に文化財保護法は、教育委員会などの建築行政とは離れた部署が 担当になることから見落とされがちですが、ごく普通の何気ない場所でも、 同法が該当するケースもあります。

同法の目的は、文化財を保存し、かつ、その活用を図り、 もって国民の文化的向上に資するとともに、 世界文化の進歩に貢献することと定義されております。

しかし、国宝や重要文化財、史跡、名勝、天然記念物と関係しそうな不動産を 取引することはごく稀(一般にはないと言い切っても)です。 また、伝統的建造物群保存地区に指定されている地区は 36都道府県63市町村71地区あるとのことですが、関東地方に限れば、 千葉県佐原市、埼玉県川越市のみで、滅多に該当することもありません。

では、どういう時にこの文化財保護法が該当することになるのでしょうか。

文化財保護法では、史跡に指定されている以外の場所で、 伝説・口伝・学術的調査研究・表面採集等によって、 その地域社会において知られている土地を“周知の埋蔵文化財包蔵地”とし、 同法で保存、保護をしております。

この包蔵地は、過去の調査や記録から範囲を推定しておりますが、 この推定範囲に該当することが、けっこうあることで、 この指定範囲に該当すると、同法の適用が発生します。

下記が周知の埋蔵文化財包蔵地の取り扱い概略です。

◇発見

・遺跡→現状を変更することなく、文化庁長官に届出
・埋蔵物→7日以内に、所轄警察署に提出

◇推定地での土木・建築等を行うとき

・教育委員会等へ確認→調査済みなら何もなし
   ↓
 未調査なら、届出を提出
   ↓
 事前発掘調査を工事に先立ち実施

※調査費用は工事をする人負担ですが、一般の方の自宅用の場合は、 行政側が負担(一般の方は負担ゼロ)となるケースが多い
   ↓
 作業終了後、行政的・学術的判断に基づき、その後の取り扱い決定

すでに宅地造成や建築がされている時は、 その当時にこの調査が行われているはずなのですが、 未調査、未確認のままに行われていることもありますので要注意です。



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