住宅購入の見識:物件選びのおかしな条件(16.10.23)

今回は最近電車で見かけたおかしなCM映像について触れたいと思います。その映像は新築マンションのCMです。

奥さんが出てきて「キッチンが暗い!次!」と物件に不満の様子。それを見た旦那さんが「いい物件だと思うんだけどな」とぼやきます。どうやら何度も続いているようです。

CMは奥さんがしあわせな家庭の象徴としてキッチンにこだわっていて、プロポーズ時の約束を思い出した旦那さんが考えを改める、と続きます。キャッチコピーは「2人で探せばきっと見つかる」。

このCMの設定では、物件選びの条件はキッチンが明るいことです。

ここでいう明るさを「自然な明るさ」と「人工的な明るさ」に分けて考えてみます。「自然な明るさ」は採光の問題で、そもそもマンションのキッチンに自然の採光を求めるのもおかしな話なので、CMが言わんとする明るさは人工的なものだと思われます。

それでは人工的な明るさは何かと言うと、照明・壁紙(場合によっては床材も)・キッチンの色です。だんだんこのCMのおかしな点がおわかりいただけると思いますが、要するにこの奥様はキッチンの照明が暗い、もしくは壁紙やキッチンの色が落ち着いた雰囲気なのが気に食わなくて物件を探し歩いているという訳です。これでは2人で探しても新築マンションでは100%納得のいく物件は見つかりません。

そもそもキッチンは単なる設備でしかないので、はっきり言って買った後でもなんとでもできます。ここまでキッチンにこだわりがあるなら、そもそも新築マンションを検討していることがおかしいです。部屋の雰囲気にこだわりたい人は注文住宅か中古でリフォームする方が現実的です。新築マンションのCMもいろんなパターンが出ているので、少し変化球を投げた、と言ったところでしょうが、キッチンの良し悪しで物件を選ぶという意味がわからないCMが出来上がった訳です。

しかし、おかしな条件でこだわりの家探しをする方が多いのも事実です。

ルーフバルコニーがいい、専用庭がいい、トイレは二つ欲しい、書斎が欲しい、ウォークインクローゼットが欲しいなど、間取りや内装を条件に物件探しをする人が多いですよね。これは頑張って調べないと住宅の資産価値という概念に辿り着けないという事情が影響しています。(新築を売ろうとする住宅業界の宣伝の影響が大きい)

しかし、住宅購入時の選択が後の人生に大きな影響を及ぼすのも事実で、資産価値を検討せずに住宅を購入してしまうと、万が一の時にどうしようもなくなる恐れもあります。

住宅購入で必要なのは資産価値が維持できるかどうかが大切で、間取りや内装は二の次です。不動産の資産価値は立地でしかないからです。周りの雰囲気に呑まれず、慎重に検討したいものです。


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