住宅購入の見識:絶対安心な建物はないという前提で(15.11.03)

横浜の「傾斜マンション」の話題が連日報じられております。データ偽装事例は各地に飛び火し、一個人の問題ではなく会社の管理体制に問題があったようです。昨日、国土交通省が立ち入り検査を行い、今後、さらに多くの問題が噴出してくることでしょう。

今回の杭工事データ改ざんを行ったのは旭化成建材でしたが、率直なところ、旭化成建材でさえこのレベルの管理なら、他の会社が手がけた現場ではもっと悲惨な状態ではないかと思います。

今回のマンション傾斜の「データ偽装」の背景には、現場に携わる会社と人のモラル低下があり、その要因として、長い不況と人口減少による需要減でのデフレに加えて、規制の強化、手続きの煩雑さによる業務増加、人手不足による労働条件の悪化ということがある。

近年、ブラック企業での過酷な労働が取り上げられるケースが多くなり、また、バカッター(ツイッターなどで反社会的行動を世に曝け出す行為)、モンスターペアレンツ、クレーマーなどなど、お互いに首を絞めあう悪循環の社会が根っこにあると思われます。

今回の傾斜マンション問題で、再び脚光を浴びることになった姉歯事件で時の人となった「ヒューザー元社長の小嶋氏」は「施工不良、設計ミスを見抜くことは絶対できない、従って、絶対大丈夫と言い切れる建物はない」と断言しています。強引に探すとすれば、分譲会社の役員クラスが購入した超高級マンションだけとも。

どの会社が分譲しても、どの会社が施工(設計)しても、故意過失問わず不具合が生じてしまうことはあり、それが見過ごされて竣工し、見抜かれることなく現存している建物は多く存在する。従って、大丈夫なマンション(建物)を探すのではなく、そういうリスクを含んでいると割り切って取引に臨むことが必要になる。

築年数が経過した建物・マンションで状態を見る、経年変化による実績を見る、建物の点検・検査を実施する、リスクを含んだ取引に高額な資金を投入しない、地盤が良い地域にする(今回の杭工事のような問題ならなおさら)、リスクがある不動産の購入そのものを止める、などなどが考えられる。

最近、千葉県警が交通事故のデータを偽装していたことが発覚しました(他県警にも波及)。警察だからといって無条件で信用できないということですが、だからといって、警察がなくては社会も生活も成り立ちません。(基本的には問題ないはずです)

マンション傾斜事件では、三井、住友、日立、旭化成と日本を代表するトップブランドの名前が入る会社が並び、さらに、少し前には三菱地所、清水建設、鹿島など大企業でも問題が発覚しました。大手だからといって信用できないということですが、だからといって、暮らす家は要らないとはなれません。

社会で生きていくことすべてにリスクがある。それとどのように付き合い、対応するのかということになります。ちなみに、へーベルハウスの展示場来場者数は減少することなく受注も順調、三井不動産グループも影響は出ていない様子です。世の中の皆さまはマンション傾斜事件と現実を洞察されているようです。



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