住宅購入の見識:不動産価格指数から見える社会の変遷と資産価値の行方(14.08.05)

不動産価格指数(住宅)、国土交通省が2012年8月から公表している不動産価格の動向を示すべく指数化した統計データで、国際的に共通の指針に基づいて不動産価格の動向を迅速、的確に把握・公表すべきという勧告を受けて作成・公表されるもの。

地価公示、基準地価など、地価を基に価格の変動状況を調べる手段はあるが、戸建て・マンションの種別毎に把握することができる。公示地価等が各地点のミクロに対し、不動産価格指数はマクロ的な要素を持つ。

7月30日、国土交通省より、2014年4月の不動産価格指数(住宅)を発表された。

不動産価格指数は08年度を100として時系列に数値が出され、今年4月は89.9ということは、2008年からの6年間で約10%不動産価格が下落したことを示す。

ただし、すべての不動産で同じ状況ではなく、更地・建物付き土地は85.3(約15%下落)に対し、マンションは114.1(約15%上昇)と、種別で対照的な結果となっている。

これは、この6年間で、一戸建て(住環境)よりもマンション(利便性)を重視する傾向が強まっているもの。

また、東京都の不動産価格指数は、住宅総合が101.0、更地・建物付き土地が97.0、マンションが112.0と、不動産価格は下がってなく、土地(戸建て)がわずかにさがるも、マンション志向が下支えしている。

東京都も含めた南関東圏(東京、神奈川、埼玉、千葉)の不動産価格指数は、住宅総合が96.4、更地・建物付き土地が91.9、マンションが111.0となっている。

東京都以外の南関東圏(南関東圏から東京都の傾向を除く)を推測してみると、更地・建物付き土地は数値以上に下がっており、マンションはどの県でも上昇傾向にある。

子供の教育、休日の過ごし方、働き方、通信機器の普及、文化の多様化など、望む望まないと、24時間にさまざまな活動が入ってきており、時間の有効活用をより求めるように社会が変わってきている。

昭和の時代でもあったかどうか分からないが(昭和期に働いた経験がないので推測)、9時-17時という勤務体系で、19時頃には家でナイターを観ながら夕食と晩酌、というような時代であれば、多少通勤時間が長くても郊外の戸建てでもよかったのかもしれない。

しかし、平成も20年を過ぎ、社会が変わって、求められる住まいも変わってきた。この傾向が、不動産価格指数から読み取ることができる。

この指数データと社会の変遷から、不動産に関しての考え方も昭和用から平成用に変換しなければならない。昭和期は、資産といえば土地、戸建ては土地が残るけどマンションは残らないから資産性は疑問という考え方が自然だった。

平成(特に近年)となって、住宅余りの時代、土地そのもの(広さ)よりも土地が持つ利便性(利用価値)を資産として考えるようにしなければならない。わずかの敷地権しかなくても利便性が高いマンションの方が価値が上回る時代となった。

これからの住まい探しでは、都心、都心に近い、人気の沿線、地域の中心駅、駅から近い、など、利便性と街のポテンシャルを重視することが大事なポイントになる。

なお、自宅は資産性だけでは語れない部分もあり、自分の志向と合うなら、一生暮らすつもりで郊外の一戸建てを選ぶことが間違えではない。(購入前に検証して配慮しておく必要もある)



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