住宅購入の見識:持ち家を資産価値で考えるか否か(13.02.24)

不動産、特に持ち家には二つの顔がある。不動産は確かに資産であるが、持ち家は資産でもあり、資産だけでは考えられない側面でもある。

資産価値として考える場合、換金性、貨幣価値に置き換えることになる。不動産の他にも、預貯金、株、債券、会員権、クルマ、宝石、絵画、骨董品、広義には、時計、書籍、などもある。

貨幣価値に換算できる対象すべてが資産であり、不動産の資産価値とは、貨幣価値に換算して考えた評価。これは、不動産の枠を超え、相対的評価、客観的評価に基づく。

不動産の資産価値を考える場合、他の金融商品や資産とコストやリスクを比較し、お金を使う先として、不動産を選ぶか否か、さらに、どの不動産に、いくらなら使ってもいいか、判断することになる。

この考え方と同様、持ち家を資産価値として考える場合、賃貸との比較、換金性、金利、不動産の動向、社会などなどを検証し、購入するか否かの判断になる。

購入するとなった場合、現在と今後の貨幣価値を考え、一戸建てなのかマンションなのか、広さを取るか利便性を取るか、新築か中古か、資金投下額をいくらにするか、償却率の高い割安な物件か償却がゆるやかな高品質なものを買うか、などを検証し判断する。

不動産投資の場合、金融商品も含めた資金の運用と今後の資産形成を考えるのであるから、資産価値、貨幣価値という面から考えることが基本となる。

しかし、持ち家の場合、資産価値だけでは考えられない、お金には代えられないという側面も持つ。

例えば、この学校に入れたい、実家の近く、周辺環境の雰囲気、生活スタイルに合った利便性、満足度、納得度などの抽象的な幸福度、災害などの安全面、日当たりや開放感など。

交通利便性を考慮する場合、通勤時間を貨幣に換算するなら資産価値になるが、肉体的な疲労や苦痛からの解放ならあてはまらない。(健康もお金に関係するので貨幣価値へと変換できるかもしれない)

資産価値で考えるのは、相対評価、客観評価であるのに対し、お金に変えられない部分は、購入者と家族の絶対的評価、主観的な評価になる。

持ち家が不動産である限り、資産価値をまったく気にしないというわけにはいかないと思われる。

資産価値の面を考慮しつつ、資産の反対語である消費という満足度の部分に、どの程度の金額拠出をするのか、ここが持ち家を選ぶ再の判断を迷わせる。

我々不動産業界に身を置く者は、二つのグループに分かれる。日々、資産価値で考える環境であるがゆえ、不動産、持ち家をドライに考え、消費、満足度の部分を割り切って考える者。

こんな家に住んでいるんだぞと満足度に浸る者は、高級なクルマや時計など見栄を張るタイプの古きイメージ業界人。(これは悪い意味ではないです)

なお、資産(お金)を重視するタイプはリスクを取る変動金利、生活を重視するタイプはリスクを避ける固定金利を選ぶことが多い。

資産価値の部分、満足度の部分、これを区分けして考えることが、持ち家取得には大切なことになる。



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