住宅購入の見識:アウトレットマンションは買いか?(09.05.16)

◆アウトレットマンションは中古マンション

“さらにお買い得なアウトレットマンション”というフレーズであれば、それは間違えです。しかし、アウトレットマンションがすべてダメ、ということではありません。なにか、禅問答のようになってしまいましたが、アウトレットマンションだからお買い得、ではなく、お買い得もあれば、そうでないものもある、ということ。個々の物件ごとの判断で結果は変わります。

そもそも、アウトレットマンションという言葉は、昨年のリーマンショック以後に定着したものです。金融引き締めによる影響で資金繰りに窮したマンション分譲業者が、換金目的で再販業者に売れ残ったマンションを売却し、買い受けた再販業者が売り出す際に「アウトレットマンション」と名づけたものが、投売りなどのマイナスイメージを和らげ消費者受けするイメージとして一気に業界へ拡がりました。

アウトレットマンションの中身は、特別に目新しいものではなく、従来からあった再販物件、新古物件、未入居物件であり、誰も住んだことがない「中古マンション」でしかありません。しかし、中古になると、いわゆる新築プレミア分(新築であることでの金額上乗せ)の評価が落ちるのですから、その分はお買い得とも考えられます。大事なのは、立地や建物のクオリティ,管理などで所有後に評価される価値であって、購入時の評価がいくら高くても意味がありません。※見栄としてはあるのかもしれませんが。

アウトレットマンションを含め中古マンションの良さは、完成した状態で見られること、建設途中での破綻リスクが減少すること、契約から決済,引渡しまでの時間差が短く金利変動リスクが減少すること、すぐに引っ越せることなどがあります。特に大手マンション業者でも倒産するこのご時世では、完成までに時間がかかる物件には不安があります。

◆お買い得なアウトレットマンション

個々のマンションがお買い得かどうかは、マンション市場のなかで比較検証して判断できます。このような不況下でも、売れ行きが良いマンションもあるなか、アウトレットマンションになるということは売れ残ったということです。建物などに致命的な欠陥がない限り、市場よりも割高だから売れ残ったのであるから、この割高分が削られたら適正価格、さらに、値引きや家具,家電,諸費用負担などが得られればお買い得と言えます。

アウトレットマンションを判断する際に、対象となるのは中古マンション市場です。新築マンション市場と比べても意味がありません。失敗の元になります。もっと言えば、生活の基になる住まいを購入することであって、新築マンションありきという考え方が間違えの元です。

中古マンション市場で売り出されている同程度で同じような立地の物件は、当然、アウトレットマンションよりも築年数が古く、その分だけ安いと思います。ここで、新しさを取ってアウトレットマンションにするか、安さを取って中古マンションにするかは、個々の判断になります。もし、中古マンションと同じくらいの価格、もしくは割安さとなるサービスなどがあれば、その分はお買い得と言ってもいいでしょう。

また、なぜ売れ残ったのかを検証する必要もあります。投売りをしたマンション分譲業者が好景気や会社の規模拡大だけを目指して、本来、マンションの立地ではない郊外のバス便の地域で分譲し、マンション最大の売りになる立地に問題があるのなら、安かろう悪かろうの典型になるかもしれません。アウトレットマンションとして割安に購入したとしても、所有時もしくは売却時に割安に売らなければならないのなら、お買い得ではありません。

その他、アウトレットマンションの注意点は、中古マンションとなるため、新築マンションであるなら得られた保証や税金の優遇なども不利になることもあります。逆に、修繕積み立て一時金などが価格に組み込まれたり、表示登記が不要になるなど有利になる面もあり、価格だけでは比較できません。

お買い得、金利が低い、税制が有利、という外部要素は、購入の後押しとはなります。しかし、何を購入するか、いつ購入するか、などは、お買い得などの外部要素ではなく、ご家族や今後の生活などの内部要素で決めるべきです。

◇ポイント

・アウトレットマンション、即、お買い得ではない。
・アウトレットマンションは中古マンション。
・お買い得かどうかは中古マンション市場と比較検証して分かる。
・お買い得だから買うべき、選んで良いかは分からない。



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