不動産会社と業界:業者買取の仕組み~早く高くは成り立たない(14.05.21)

不動産を売却する際、売主が希望するのは「早く」「高く」。これは基本的に相反するもので、両方を同時にはできない。

希望する価格が適正価格であれば、縁や運もあって結果的に「早く」売却できた、ということもあるかもしれないが、適正価格だからであって「高く」ではない。

不動産は同じものが一つもない特性があり、不動産業者ではない一般の売主は、数多く売る状況にもならないから、たった一人、その物件に条件が一致する、その物件を気に入る人が現れればいい。

隣接地などは、まさにその典型だが、どうしてもその地域、広さ、または他に比較できる(競合となる)物件がない、などのときは「高く」売れることがある。

この眺望、この間取り(広さ)、この明るさ、この近さ、などなど、探している条件以上に、気持ちの部分で気に入ってもらえた場合も、「高く」売れることがある。

この両者ともに、たまたまの縁や運による部分も含まれるため、その縁や運、流れなどが現れるまで時間が必要になる。これが「高く」売るためには「早く」の部分を割り切らなければならない理由になる。

「高く」よりも「早く」を優先した場合、最速なのは業者に買い取ってもらうことである。

一般の買主は、人生最高の金額を購入することから、決断力が落ちて優柔不断となり、希望が高くなってあれこれと不満も生じ、いざ購入となっても、ローン(資金)でまごついたりと、なかなかスムーズに進まない。

購入した経験があって売主となるわけですから、この気持ちや状況にご理解はいただけるのではないでしょうか。(相続などの例外的な方は除き)

不動産業者が買い取る場合は、リスクへの迷いはあっても、商売だから結論は早く、資金的なことも言い出しません。その代わり、再販売を見越した金額から経費や利益を差し引くため、売却金額は安くなる。

不動産業者の買い取り金額を聞くと、自ら売主として市場で売却する金額(査定金額)からこんなに差し引かれるのか、不動産業者は儲けすぎではないのか、もっと高く買い取ってもらえるのではと感じるかもしれない。

仮に500万円の差があったとしても、購入時の登記費用(登録免許税)、不動産取得税、印紙税、仲介手数料(購入、売却の双方)、改善費用(リフォーム、解体など)、消費税(建物がある場合)、借入費用(利息、手数料)などを差し引くと、不動産業者が得る利益は100万円程度になる。

不動産業者が買い取り再販売した場合、一般の人が売るよりも補償が重く義務付けられ、さらに下落リスクも背負うことになるが、これは見込み利益から捻出されることになる。当然、リスクが少ない仲介手数料よりも多く得られなければならない。

このようなことを考え、買い取り金額(仲介手数料分上乗せ)を下限として、その金額にどのくらい上乗せするのか、許される時間と比べながら売り出す金額を決めていくことになる。

購入者側から、掘り出し物はないのか、業者が買い取る金額で購入できないのか、というような話が出るが、売主としてみれば、面倒や時間面を背負ってくれるからこそ安く売るのであって、一般の人に売るなら業者に売った方がいい。

仲介業者も気持ちは同じ。売主から売却の依頼を受けた担当者は、時間も手間もかかる一般の人に売るより、手間隙がかからない不動産業者に話を持っていく。不動産業者は、再販売時も次の買い取り時も顧客になるのだから。



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