不動産会社と業界:不動産流通近代化への道(12.04.09)

「住宅購入の現場を向上させたい」、独立(厳密には引継ぎ)した当初から一貫して、営業のベースとしている。

業界業者の都合優先、職業倫理の低さ、会社や利益のみを目的とした営業活動などを見ていて、消費者にとってよりよい(当然の)姿を提供するだけで、商売になるかもという目算もある。

不動産流通近代化センター(公的機関)の調査では、98~08年までの10年間で、不動産業者の半分は廃業になったというデータが出た。※新規開業もあるので実数が半分になったわけではない。

大手のようなブランド力もない、不動産を買い取り転売するお金もない、賃貸管理もないので地主とのつながりもない、こんなないない尽くしでも、10年目に入ることができたのは、方向性に間違いがないからかもしれない。

全国には、数多くの不動産業者と業界に従事する人がいる。業界人のほとんどの人は、人(倫理)として、社会正義として、それに反する場面に遭遇し、虚しい思いを感じた経験を持つ。

このような思いを味わい、これを正さなければならない、という使命感を持ち、立ち上がった人も多い。ひとりひとりの声は小さくても、だんだん積み重なり、不動産業界を変えなければならないという流れが起きつつある。

今、問題となり、話題の中心となっているのは、「情報の囲い込み」と「スキルと倫理観の欠如」。

情報の囲い込みがされると、売主にとって都合(条件)の良い買主よりも、業者・担当者にとって都合(利益)の良い買主へと誘導される。売主と業者の両方が最良の条件になれば問題にはならないが、相反することが多い。

この問題を解決するために、エージェント制の導入や両手禁止(双方代理の禁止)が発案されているが、利益増進へ注力する大手各社の政治力で潰されている。(民主党のマニフェストに記載されたら大手各社の株価が下がった)

スキルの欠如は、まったくの未経験者(不動産知識ゼロ)でも、その日からお客様の前に立つことができる現行の制度に問題がある。運転に例えれば、訓練もせず、免許も持たずに、命を奪う凶器であるクルマを公道で走らせるもの。

個人資産の大部分を占め、多額の借金を抱える住宅購入は、人生を左右するほどのことでもあるのに、ずぶの素人でも営業の現場に出られるのはおかしい。この点を改善するために、有資格者しか、営業できない制度に改正すべきという声も多い。

公的な資格として、不動産業を営むのに必要な宅地建物取引主任者がある。法律では、不動産業務に従事する社員の5人に1人以上の割合で、この資格を保持していればいいとなっている。

これを営業マン全員に義務付けるのが一番簡単明瞭である。しかし、従事する営業の過半数以上が無資格者という現状から、大手中小問わず、反対の声が多く、実現には至っていない。

総論賛成、各論反対。消費者側の利益を守り業界を改革していくことに反対まではしないが、自社の利益は絶対確保というのが実情である。今どきの政治と同じ。身を削るのは反対。

住宅の購入は、人生のうちに何度もないことから、現状の問題さえ知らずに過ぎ去り、消費者の声とならない面もある。不動産流通近代化への道は、まだまだ遠い。



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