建築・建物・住宅:マンション傾斜問題から考える購入(15.10.16)

世界トップクラスの自動車メーカーであるフォルクスワーゲン社で、データの偽装があり、世界経済にも影響を与えるか、などと話題になっていたら、身近なところでも同様の問題が発覚した。

三井不動産レジデンシャルなどが販売した横浜市都筑区の大型マンション「パークシティLaLa横浜」で、建物を支える杭の一部が強固な地盤に届いておらず、建物が傾いている問題で、原因は人為的ミスの隠ぺいと地盤データの改ざんねつ造によるもの。

今回のマンション傾斜問題は、昨年から確認されており、住民(マンションの管理組合)は、分譲主の三井不動産レジデンシャルに対して、早急に安全対策を実施することや、契約の解除や風評被害による資産価値の減少分の補てんなど入居者が必要とするすべての補償に応じるよう求めていた。

しかし、分譲会社側では、のらりくらりと逃げ、最低限の補償で済ませようとしていたようだが、どこから漏れ出したのか、急に大騒ぎとなって、マスコミが連日報道を開始するや、建替え(おそらく全面的に住民側が求める補償も含む)となる方向に変わった。

これは、直接的な原因を作った杭工事施工会社(旭化成建材と親会社の旭化成グループ)が、住民側の求める補償に全面的に対応する(すべて旭化成グループで負担する)と即座に発表したことによるものと思われる。

旭化成グループが全面的に負担するのであれば、直接的な資金負担がないから、だったら、建替えちゃえと判断した模様。そして、そのかっこいい部分は、三井不動産レジデンシャルの社長が登場した。

旭化成グループで住宅と言えば、へーベルハウス(旭化成ホームズ)が有名だが、数年前に部材の製造元(ニチアス)の耐火性能データ偽造事件では、お客様から見たらへーベルハウスを信頼して購入していただいたのだから、まずは旭化成ホームズ側が全面的に補償すると即座に決断して発表し、営業が一丸となって対応した。

このときと同様に、旭化成グループでは自身に問題があったときは全面的に補償するという姿勢は、アフターサービスで一番の評価を得ているだけのことはあり、社風・企業文化なのかもしれない。(逆に会社側に問題がない際は強気でお客様にも協力会社にも厳しい)

この他にも、東洋ゴム工業がマンションなどの免震ゴムの性能データを改ざんしたり、昨年騒ぎとなったSTAP細胞事件など、日本が誇りとしていた理系分野で不祥事が続く状況は、長い目で見て日本経済の衰退の予兆かもしれない。連日のノーベル賞受賞で盛り上がった理系分野に水がさされた結果となり、とても残念なことです。

話は戻りますが、この杭工事データのねつ造事件で、連日、各局のニュース番組等で特集が組まれております。(キーワード自動録画機能で多くのニュース番組が録画されていました)

その番組のどこかで「安心なマンションの見分け方」という表記があったので、どんな見分け方があるのか教えてもらおうと、今か今かと待っていましたが、結局、見分け方の見の字くらいかすったかという内容で、実際は見分けるすべはない、ということが言いたかったのかもしれない。(番組内容説明の誇大広告では)

他のニュース番組に出演していた、ゼネコン勤務経験があり一級建築士の資格を持つ弁護士さんは、「私には見抜けないし、見抜くすべは持っていない」と仰っておりました。

問題があるデータが公表されているのであれば、その内容を見て、これだと性能的に問題があるのではと指摘できるかもしれないが、データそのものが改ざんねつ造されているのであれば、改ざんねつ造そのものを知りえない限り不可能になる。

すべてのことに、改ざんやねつ造があると考えてしまえば、不動産そのものを買うことも、家に暮らすこともできず、さらに、食品や医薬などの日常生活でも同様になり、暮らしていくことさえできなくなる。

今回の事件で出てくる名前を列記すると、三井、住友、日立、旭化成と日本を代表する企業ブランドばかり。こうなると大手だからと安心という安直な考え方はもちろん、具体的な企業ブランドでも信頼することはできない。

消費者自身で身を守るすべとしては、一極集中を止めてリスクを分散すること。住宅に問題が発生した場合、1,000万円、3,000万円、5,000万円と高額な物件になればなるほど、跳ね返りで実害も大きくなる。

なにがあるのか分からない、確かめようがないのだから、資金を集中的に投入しないことが被害を少なくすることになる。(ここがポイント)

今回はたまたま旭化成グループという全面的に補償する会社が絡んだから、マンション所有者の方はある程度救われることになると思われますが、もし、分譲会社や施工会社(下請け含む)が倒産していたり、資金力がなければ、購入者が被害を背負わなければならなくなる。

余談であり、こういう考え方はいけないのかもしれませんが、こういう時こそ、三井不動産系や旭化成系の住宅や不動産は買い時かもしれません。施工は慎重になるでしょうし、対応はいいでしょうし、なにより安くしてくれるかもしれません。


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