建築・建物・住宅:家づくりは暑さ対策から(15.09.08)

猛暑の夏も終わり、9月に入って秋雨前線に台風で大雨という例年通りの季節と移ってきました。暑さが終わるとすぐに忘れがちですが、温暖化傾向が続く状況では、家づくり(住まい探し)では暑さ対策が大事になります。

このことを伝えている古来から有名な一説があります。

「家の作りやうは、夏をむねとすべし。冬は、いかなる所にも住まる。暑き比わろき住居は、堪へ難き事なり。深き水は、涼しげなし。浅くて流れたる、遥かに涼し。細かなる物を見るに、遣戸は、蔀の間よりも明し。天井の高きは、冬寒く、燈暗し。造作は、用なき所を作りたる、見るも面白く、万の用にも立ちてよしとぞ、人の定め合ひ侍りし。」(徒然草・第五十五段)

感覚で現代文に訳してみますと、「家づくりは夏を考えて造りなさい。冬は住もうと思えばどどうにでも住める。暑さをしのげない家は我慢ならない。深く流れる水よりも浅く流れているほうが遥かに涼しく感じる。小さい物を見るには影ができる戸よりも引き戸の方が明るくて良い。天井が高い部屋は冬は寒くて暗い。余裕をもって作れば余裕もできていざという時にも使えるかもしれないと。」

蒸し暑い日本の気候条件で、古来から考えられていた家づくりの代表的なフレーズです。これが好きな営業マン(使うと都合がいいケース)では、よく使われています。※最近の営業マンでは使われないかもしれませんので断言は致しません。

暑さ対策をどう考えるか。

古来からの考え方は、風通しを良くして暑さを逃がすこと、よしずやひさしなどで影を作り直射を避けて暑くならないように遮ること、などがあった。

しかし、大気汚染、騒音など外部環境が悪化したことと、建築設備技術が進化したことにより、気密性も高めて外部環境を遮断する方法が主流となってきた。開放の夏、密閉の冬と言われてきたが、夏も冬も密閉に変わってきている。

行政側でも、密閉性を高める方向を推進させ、高気密な住宅に対して「省エネルギー性能」として評価し、恩恵を与えることで普及の手助けをしている。

以前、マンションの見学に行った際、何度も鍵を右に左にと回して試行錯誤しても玄関が開かないということがあった。鍵が違うのではないかとも疑ったが、鍵は回っているので間違いない。結局、十数回のチャレンジの末に開いたが、開かなかった原因は気密性の高さにあった。

個人的には、窓からの自然換気に馴染みがある古いタイプの人間だが、玄関や窓が開けづらくなるほど進化した気密性や高機能の24時間換気システム、高断熱サッシなどを見ていると、気密性方向の流れは加速していくのだろうと思います。

ただし、空気、熱などの数値的なところは良いとして、人や動物などが外気から遮断され過ぎるのが生命的にもいいのか気になります。


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