建築・建物・住宅:時代とともに変化する住宅事情(15.08.20)

横溝正史原作の「八つ墓村」、再放送されるたびに観てしまう。落ち武者の祟りと推理サスペンスが絡んだ内容以上に、撮影された田舎の風景と舞台となる旧家の邸宅が和ませてくれるというのがある。

男はつらいよシリーズで一番好きな作品が「口笛を吹く寅次郎」、これも、旅先の街の雰囲気とお寺で癒されることが大きい。この両作品が共通しているのは、ともに岡山県の備中高梁が撮影場所となっていること。

少年時代に初めての一人旅が松江(島根県)でそこまでの道中で、伯備線(やくも)を通ったことが私の深層に刻まれているのか、日本の原風景としてDNAに組み込まれているのか。

歴史や社会学の考察をしたことはありませんが、戦前までは、幾世代も続き受け継がれる家で生まれてから死ぬまで過ごす。何世代も同居して暮らす。このような地方・田舎で生まれてから死ぬまでの人生を過ごす人が多かったと思われます。

戦争が終わり、戦後、高度成長期に入って、地方から都会へと移住する人が増えてきました。昭和30年代から、このように地方から都会へ出てくる人とその家族の受け皿として、旧公団が中心となって、いわゆる団地が作られていきました。

この団地は住宅を提供する面では多大な貢献をしましたが、人の向上心(欲望)は強く、大きなリビング、機能的な設備、趣味も満喫、ペットとの共存、お洒落な外観、ホテルのようなサービス、医療や介護まで対応するなど、現在まで、かなり進化してきました。

映画の再放送を見ながら、大きな邸宅(戸建て)は素敵だけど、これだけ広い建物の掃除、風情ある庭の手入れはどうするのか、とても家族だけではできずに、外部に頼まなければなりません。

作中の多治見家は放映当時(昭和50年代)で数十億円の資産家という設定ですから、これだけの邸宅を維持するのも問題ないでしょうが、一般的なサラリーマン世帯では一戸建てを長く維持する費用負担が重たくなります。

これが、マンションという共同所有建物、共同運営という住戸なら、費用負担が各戸に分散されて軽くなり、さらに、日常の掃除(共用部分だけ)から建物の修繕まで行ってくれるのですから、現代社会との相性がよく、これだけ増えてきました。

働き方、休日の過ごし方、家族構成などから、暮らす場所は都会、暮らす住宅はマンションという世帯は、ますます増えてくると思われます。

しかしながら、完全所有の土地として残るものでもなく、幾世代にもというものでもないマンションですから、作中のようにいつまでも同じ地域、同じ住宅に根付くというわけにもいきません。

マンションを所有する、生活するというのは生活や社会に合ったものになりますが、必ず将来(売却なり住み替えなり)を考えておかなければなりません。


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