建築・建物・住宅:地震と同じくらい雨や風による被害想定も大切です(15.08.13)

お盆休みに入って、関東では恵みの雨となり連日の猛暑から逃れ一息入りそうです(予想気温は30度ですが湿度が高くて蒸し暑いかもしれません)。

お盆休み、夏休みと終わり、9月に入ると、今度は秋雨から台風と雨の季節となります。現在読書中の「東京大洪水 (高嶋哲夫著、集英社文庫)」では、台風による豪雨の被害に見舞われた首都圏とマンション建設会社を描いております。

まだ読みかけ(最終章が未読)ですが、雨も降りだしたことですので、雨つながりでご紹介させていただきます。

書籍紹介分より:大型台風23号が接近。東京上陸はないとの気象庁発表。が、日本防災研究センターの玉城はコンピュータ・シミュレーションで24号と23号が合体、未曾有の巨大台風となって首都圏を直撃することを予知。要請により荒川防災の現場に入る玉城。設計担当者として建設中の超高層マンションに篭もる妻・恵子。残された子どもたち。ひとつの家族模様を軸に空前の規模で東京水没の危機を描く災害サスペンス。

読みながら気になった点は次の通りです。(あくまでも小説の中ですが現実にもありそうなこと)

・気象学者が「荒川防災研究」をまとめるも、現実的な事情などから後手に回る行政。しかし、その中でも意識が高い人々がいるという点は、著者の人柄なのか、本書のきれいさ。

・マンション建設会社は、納期が遅れることによる損失を考えるばかり、人的被害などに目をつぶり強行突破を図る。その結果、マンションそのものも含め被害を拡大させてしまう。

・マンション分譲業者は、政治家を通じて(利用して)、荒川防災研究をまとめた気象学者からセールスに利用できる言葉を得ようと画策する。マンション購入者の災害リスクよりも、販売完了することを優先させる意識が強い。

総じての感想は、この本を読んだら、下町6区と呼ばれる隅田川・荒川・江戸川に絡む平野部(ゼロメートル地帯とも呼ばれる)と東京湾岸エリアには怖くて暮らせなくなる。高額な家を買うなどというのは、リスクが相当高い。

さらに、建築・不動産業界は、地震への対策には力を注いでいるが、雨や風に対しての対策は後手に回っている。しかし、地球温暖化もあり、毎年のように襲われる雨や風への対応も必要ではないか。

今回の本では、過ぎ去った台風が次の台風に吸収されてスーパー台風となって襲ってくるという相当な設定であり、小説というフィクションのなかであるが、記録的な猛暑の中にいれば、近い将来に起きてもおかしくないとも思われる。

警告的な意味合いとして、人的な被害も、経済的な損失も少なくするために、とても参考になりました。

下町だけではなく、関東だけではなく、河川がある平野部にお住まいの方、湾岸近くにお住まいの方、これからこれらの地域で暮らそうとする方、家を買おうとする方は、ぜひ一読していただきたい本です。そのエリアで暮らす(買う)にしても役立ちます。


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