建築・建物・住宅:国も本気で中古住宅の後押しを始めた(15.06.13)

宅地建物取引士の免許更新に義務付けられている法定講習。国家資格の更新事務であり、公的な機関(公益社団法人不動産流通近代化センター)が監修している。この法定講習の講義内容は一定の方向に偏ってはいけない性質を持っている。

その法定講習の教科書に「これからは中古住宅の流通促進に寄与するように」という項目があった。新築と中古、戸建てとマンション、所有と賃借、都心部と郊外など、これらが絡み合って、住まいの要素はさまざまである。この中の「中古」を促進するようにと、資格の公的な講習で表明することに違和感を抱いた。

空き家も増加し、中古住宅の流通を促進することは必要であり、間違っているものではない。現場で働く宅地建物取引士に意識させるのは、効果的だと思う。ここまで中古住宅を後押しするとは、行政側も本気なのかと感じた。

中古住宅の流通促進をするために、どのようなことが必要になるのか、今後どのようになっていくのか、法定講習で講義された内容を列記してみます。

1. 住宅性能評価・表示制度

既存住宅の性能評価では、現況調査により認められる劣化等の状況に関すること、住宅の個別性能に関することの2種類があり、これを表示(買主側へ伝える)ことにより、安心して、適正に取引できる環境を整える。※質や状態がいい建物は高く評価され売り主の利益となる。

2. インスペクション関連制度

建物検査、住宅診断など、建築士等の専門家が住宅の欠陥や補修すべき箇所の有無などを客観的に検査し、購入者が建物の状態や品質を把握できるようにする。このことで、安心して購入の判断ができ、購入後の見込み違いやトラブルを防止する。※売り主にも安心。

3. 瑕疵保険制度

住宅に目に見えない、購入するときには分からなかった欠陥に対して保証する制度。取引する時点で保険加入のための検査を行うことにより、取引時に瑕疵を把握し、購入後の安心につなげる。※売り主は売った後は手放れできて負担が少ない。

4. リフォーム関連サービス

既存住宅の購入にリフォームが行われるケースは多く、見積もり、手配から施工、アフター対応まで、質を高め、明朗な状態とし、頼みやすく、トラブルを減少するように環境を整備する。※売却に伴うリフォームにも対応し、より早く、より高く売却できるようになる。

5. 住宅履歴情報

住宅の新築時から使用保有しているなかで、設計図書、点検記録、修繕工事内容の記録を保持し、売却時の適切な評価につなげられるような仕組みを整える。※購入者は履歴が分かって安心、売主は適正に評価されて納得。

以上のような環境を整備したうえ、売主・買主と直接相対し取引に携わる宅地建物取引士が積極的に支援する。このことにより中古住宅の流通の促進を図るというものです。

上記の内容はすべて「建物」に関するものです。従来より土地に関しては、地価評価制度、土地の履歴の整備などが整い、調査もしやすいことから、ある程度の取引支援は現行でも可能であり、土地の取引は円滑に行われている。

ただ、土地としての取引ということは新築住宅の供給(注文住宅の建築)ということになるので、中古住宅の流通促進のためには、遅れている建物側の取り組みを行うということになります。

中古住宅の取引環境が整備され、流通が促進されることは様々な面から見てもいいことです。この流れがどんどん前に進み、早く環境が整うことを願います。


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「大切な財産であるお住まいに、様々な付加価値を提案することで、不動産が正しく評価され、買う方にも売る方にも安心してお取引をいただけるように取り組んでおります。」

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