建築・建物・住宅:耐用年数の短さは社会の重大問題(15.04.26)

私は現在46歳、小学生5年生・10歳の時に、千葉ニュータウンの千葉県供給公社が建てた建売住宅に居住を開始した。今でもそこは実家として母が暮らしており、今年の3月にて築36年が経過したことになる。

現在、住宅ローンの借入期間は最長35年までが一般的である。

もし、35年返済の住宅ローンを組んで実家を購入した場合、繰り上げ返済をしなければ、昨年でようやく完済したことになる。

今の実家に引っ越してから、小学校、中学、高校、大学、就職、結婚、子供ができて、さらに子供が保育園、小学校、中学校、高校に入学した、とここまでの人生が過ぎて、ようやく返し終わったことになる。

実に長いものです、35年は。いろいろなことがありました。それだけ過ごして、ようやくの完済です。

(親にとって)住宅ローンを完済し、借金がなくなって、ようやく正真正銘の自己所有の家となりましたが、その家を見てみると、隙間風が入り冬寒くて夏暑い、耐震性もなく、とりあえず暮らしてはいけるものの価値はないものになっている。※土地分はかろうじて価値あり。

ここで、今後の住処を考えた場合、1.(だましだまし)このまま暮らす、2.建て替える、3.住み替える、の三択になります。

もう80歳目前では資金的に「2.建て替える」の選択はありません。「3.住み替える」にしても土地の売却代金だけでは新しい家を購入するには資金が不足します。

結局、消去法で「1.(だましだまし)このまま暮らす」しか選択の余地はありません。

どうしてこのようなことになってしまうのか。

住宅ローンの返済以外に、住み替え(建て替え)の資金を貯めておけばいいのでしょうが、子供の教育費、老後資金、家の修繕費に、税や社会保障負担などもあって、よほど収入に恵まれた人でなければ厳しい要求です。

土地を売った売却金額で購入できる家(老人用施設なども)をと思い通りにいけばいいのですが、それだけの土地であれば住宅ローンの返済もきつく、そうそう買えるものではない。

この悲惨な事態が起きてしまう一番の要因は、「住宅の耐用年数の短く、中古住宅の評価が低い(流通されていない)」ことにあります。

耐用年数が最低でも50~60年あれば、住宅ローンの返済が終了後も長く暮らしていくことができ、建て替えや住み替えに必要となるお金を老後資金などに回すことができる。

耐用年数が長く、中古住宅として評価されれば、建物分の評価が土地に加わり、売却資金で新しい住宅や施設入居資金に充当することができる。

現在の住宅事情だと、人生で得られる収入のうち、かなりの部分を、住宅資金として業界に、住宅ローンの利息として金融機関に注ぎこむことになる。そして、生活に我慢を強いられ貯蓄も心もとないという状況に陥る。

耐用年数が短く、中古住宅の売却時期が限定されるような状況では、住宅・不動産業界と金融機関を儲けさせるだけで、結局、一般的な消費者には資産が蓄えられない。これは日本の社会的な重大問題です。


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