建築・建物・住宅:新築と中古の中間的な新中古?(09.10.09)

先日、ミサワホームが自社の戸建て住宅を買い取り、再生販売を始めたと報じられた。必要なリフォーム工事をした後、保証付きで販売する。ミサワホーム以外にも積水ハウス,パナホームや東急電鉄でも同様の取り組みを始めており、他社も追随することが予想される。これは、新築市場の拡大が限界に到達し、今後、新築市場が縮小することをにらみ、中古住宅分野で事業の生き残りを目指したものと思われる。

似たような取り組みとして、三洋ホームズでは今後の販売分の長期優良住宅に買い取り保証をつけることを始め、旭化成ホームズでは、時代の流れを読み、前々から自社施工住宅の中古住宅流通に力を入れてきた。ただし、この2社は中古住宅へのシフトというよりは、住宅品質の向上・長期化としての取り組みという要素が強く、既存住宅のリフォームや流通分野への注力した事業転換ではない点が異なるが、結果的には先の会社と同様に中古住宅への取り組みが増加することになる。

また、マンション分野でも、オフィスビルからの転換や既存マンションの買い取り再生販売などが積極的に行われている。従来のリフォーム済みマンションは基本的な枠組みを変えずに新装するものであったが、現在の買い取り再生販売は、一度、裸の状態まで戻し内装を間取りから一変させる。これをリノベーションマンションと呼び「リノベーション住宅推進協議会」が立ち上げられた。

このように不動産・住宅業界側は、中古住宅がこれからの住宅市場の中心になるとにらみ動き出している。

今まで、住宅購入というと新築住宅・新築マンションが柱になってきた。これは、高度成長期前後の住宅不足が新築購入という選択肢に絞られやすかったこと、行政が業界と歩調を合わせ、景気対策や購入推進を新築中心に行ってきたこと、日本人の完璧主義というか潔癖という民族性が新築を受け入れやすくしたことなどが主な要因である。この流れは現在、行き過ぎた弊害となってしまい、古くなった住宅の価値を不当に低く評価され、業界側も利益が取りやすく扱いやすい新築偏重となっている。

三井のリハウスでは、中古住宅を“価知住宅”という呼び名をつけTVCMなどに取り組み始めた。買い取り再生販売を始めたメーカー各社でも、独自のブランド名をつけ、中古住宅という言葉を使用しないようにしている。これは、長期的な取り組みとして、まずは、中古住宅という言葉そのものにマイナスのイメージが強くなっている消費者の意識を変えようという取り組みから始めようとしたものであろう。

これから購入される方には、新築住宅と中古住宅を比較し、自分の考えや生活にあった住まいを選んで欲しい。なお、自分たちに合った住まいがどちらかということであって、どちらが優れているとか、どちらを選ぶべきと結論づけるものではございませんので、ご了承下さい。

1.価格:やはり、決定的に違うのは価格。同じ予算なら立地もしくは広さなどの条件は中古の方がよい。同様に、同じ立地、同じ広さなら中古の方が価格が安い。

2.立地:住宅地開発は、都心に近い地域から進んできた。戸建ての場合、古家を壊して新築という手段もあるが、マンションの場合、新築する敷地そのものが減少してきたことから販売される数が少ないことから、中古の方が選択肢が広い。

3.建物:構造的な部分は時代と共に厳しくなってきた基準や最新の技術で建築された新築の方が優れている。内装は、リフォームなどをすることにより中古でも新築同様にすることはできるが、間取りなどの成約などがある場合もある。一部を除き、中古の場合、ほとんど保証がなく、リフォーム対応を視野に購入者責任の割合が強い。新築の場合、保証が長期間に渡る。

4.状況確認:新築の場合、注文住宅ならもちろんのこと、分譲でも建築前や工事中の段階の場合、出来上がった現物を見ることができない。中古住宅の場合、居住中か空き家かによって程度は異なるが、現在の状況を確認することができる。また、近隣環境や居住者も、売主などから聞き取りできたり、実際の状況を見ることにより判断がしやすくなる。

5.住まい探し:販売されている供給量は圧倒的に新築(土地含む)の方が多い。新築の場合、築年数による差がないので比べやすいが、中古の場合、築年数や管理状況などによりばらつきがあり比較しづらい。中古の場合は、担当者の力量による影響が大きく、また、建物調査会社やリフォーム会社との連携など不可欠である。

最後に、現実的には、具体的な個々の比較や状況により難しい判断となるが、立地やコストパフォーマンス重視の場合は中古住宅、建物の要素(保証や安心、個性)を強く持つなら新築住宅というのが、大まかな分岐点でしょうか。この中間的な位置に、大手ハウスメーカーの再生販売(保証付き)が入ってくるかもしれません。


リニューアル仲介

「大切な財産であるお住まいに、様々な付加価値を提案することで、不動産が正しく評価され、買う方にも売る方にも安心してお取引をいただけるように取り組んでおります。」

サブコンテンツ

このページの先頭へ