建築・建物・住宅:優良ストック住宅推進協議会(08.08.04)

大手ハウスメーカー9社が、中古住宅の流通市場の整備と活性化を目指した “優良ストック住宅推進協議会”を設立させた。参加したハウスメーカーは、 旭化成ホームズ、住友林業、積水化学工業、積水ハウス、大和ハウス工業、 トヨタホーム、パナホーム、ミサワホーム、三井ホームで、 実際の実務は各社のグループ不動産会社。

この協議会の目的は、現在の中古住宅流通市場では、 20年足らずで価値がゼロとされる住宅を、 きちんとした点検と手入れをした住宅に対して価値を評価するようにし、 住み継がれる住宅を普及させ、社会ストックの充実を図り、さらに、 消費者の資産形成と住居費負担の軽減をすることにより、 より良い住宅市場と環境を作るものにある。

参加企業としては、品質の高い建物と充実したアフターサポートのために 初期コストが高くなる部分を資産価値として維持することでカバーすることにより、 住宅事情の向上と商機を拡がることの、消費者と供給者の両方にとって良い仕組みとなる。

実際には、協議会が優良と認めた住宅を“スムストック”というブランドとして形成する。 スムストックになれば、それ以外の住宅よりも高く長く評価され、 その分、初期コストの高さをカバーする。

スムストックになるには、住宅履歴データを備え、建築後50年以上にわたる 点検・補修を行う制度があり、それを実施していることなどを条件となる。

建物価格の査定は、再調達価格をベースに、スケルトン(構造部)とインフィル(内部)に分け、 償却期間(50年と15年)と残価(10%)にリフォームや維持管理状態などを加減して算出する。

この査定をするのは、各ハウスメーカーの建物について造詣が深く、 建物の維持管理や建築時から現状まで把握できる各ハウスメーカーの関連不動産会社の担当者となり、 同協議会が定めた研修を受講し一定レベルに達する必要がある。

この仕組みは、旭化成ホームズ(ヘーベルハウス)が先駆的に取り組んでおり、 ほぼその内容を準じている。 同社は全く問題ないだろうが、他のハウスメーカーがどこまでついてこれるのか、 ここがこの制度の普及のポイントになる。もし、ついてこられず落ちてしまうような会社であれば、 会社としても建物としてもそこまでという烙印が付いてしまい、他社と差別化されてしまう。

参考:ストックヘーベルハウス

また、ハウスメーカー以外の建築会社による建物や建売住宅などは、 この時点で差別化されてしまっており、この制度が認知される(消費者が気づいてしまう)と、 これからの販売に大きく影響が出る。

住生活基本法で打ち出された200年住宅とも関連する中古住宅流通市場の整備、 家の履歴書とも共通することであり、この制度は大手ハウスメーカー以外の 中古住宅にも拡がってもらいたいものである。

個人向けの不動産コンサルティングで最大手のさくら事務所の長嶋会長も、 今後、中古住宅の流通が拡大することは間違いなく、 その会社が供給した中古物件を買いたいというニーズは増え、 それに対応できる供給能力が必要であると指摘している。

今の時点で普及していなくても、これから購入する人は、売却するとしたら、 10年後、20年後になるので、この制度を踏まえて購入することは、 これからの見えない世の中へのリスク対応として必要となる。


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