家計・税金・保険:帰属家賃(11.02.28)

ここ数日、不動産関連の本を読んで、複数の本に「帰属家賃」という言葉が出てきました。

帰属家賃とは、家を借りている賃料は消費として計算されるが、持ち家の場合は発生しないため、そのバランスを取るために考え出されたもの。国の統計数字などで使用されます。

分かりやすく言えば、大家さんが生産している賃貸というサービス(商品)に対して消費しているお金の動きがあるが、持ち家になるとその動きがなくなるのはおかしい。

持ち家という資産に対してお金を支払っているとしよう、としたもので、所有者を大家さんとみなし、暮らしている所有者を入居者として、想定した場合の家賃の額が帰属家賃。

たとえば、私が暮らしている団地の賃料相場が6万円としたら、私が毎月6万円を私(厳密には妻)に支払っているとし、その6万円を消費しているとして統計数字に反映させようとなります。

自宅の購入も不動産投資として考えなさい、というのも、この帰属家賃が想定できなれば、投資としての判断ができません。

上記の場合、購入した際の住宅ローン返済が毎月3万円、管理費や積立金が毎月1万円なら、毎月の支払額は毎月4万円(支出)となり、毎月6万円(収入)の賃料相当からみて毎月2万円得する(利益)となる。

ただし、ことはこんなに単純な話では終わりません。賃貸の場合、細かいところを考えなければ家賃のみの支払いで済み、修繕費などは原則大家さん持ちです。購入した場合は、これらの費用は自身にきます。ご自身が大家さんですから。

さらに、購入時に自己資金を拠出していれば、その自己資金分を他の投資に回した場合の得られる利益もあり、税金などこの他にも支払いがあります。

また、購入した場合、その不動産の資産価値の変動も自身に反映されます。これは値上がりもあれば値下がりもあるので、一概にどちらとは言えませんが、そのリスクとリターンも考えなければなりません。

さらに、持ち家の場合よりも賃貸の方が、いい方向でも悪い方向でも、住み替えが容易ですが、持ち家の場合、その時の不動産市場や自身の資産状況により、住み替えができるかどうか分からないというリスクもつきまといます。

ここまで見れば、計算上の帰属家賃と実際に支払う金額に、大きな差がなければ、自宅の購入という不動産投資としては面白くないものとなります。

ただ、持ち家には、賃貸では得られない利点、たとえば、社会的信用が得られる、大家さんに気兼ねしなくていい、自分の思うような住まいに暮らせる、気持ちがいい、など。

外食したり、旅行したりなど、損得だけではなくお金を使うことはあるかと思います。にもかかわらず、住宅の場合だけ、消費することが悪、損する、という考え方だけで判断するのもおかしいものです。

帰属家賃と支出の損得、持ち家のリスクとリターン(逆に賃貸でも)、支出することで得られるメリットなど、トータルで考えて、住宅購入の可否、物件の選定をしていただくとよろしいのではないでしょうか。



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